夏場だけ現れる人骨、太古の虐殺現場…! 神秘と謎に包まれた“水の墓”5選

 世界を見渡せば、死者を埋葬する墓は実にさまざまな場所に作られている。それは水辺も同じ。この“水の墓”には、新たな人類の歴史を発見できるかもしれないとの期待がかかるものが多い。今回はそんな神秘的な“水の墓”を5つ厳選して紹介しよう。

■オヨ・ネグロ

夏場だけ現れる人骨、太古の虐殺現場…! 神秘と謎に包まれた水の墓5選の画像1画像は、「Smithsonian.com」より

 2007年、メキシコのユカタン半島にある水没した洞窟を探検していたダイバーたちが、古代の人骨を発見した。「オヨ・ネグロ」(スペイン語でブラックホール)と呼ばれるその洞窟は水深30メートル以上あり、サーベルタイガー、オオナマケモノ、ホラアナグマとった骨とともに、1万2,000年以上前に死亡したとみられる少女の骨が。アメリカ・テキサス大学などの国際研究チームは、その少女の人骨を「ナイア」と名付けた。

 ナイアには骨折の跡があり、1万2,000~3,000年前ごろ、乾燥地帯であったオヨ・ネグロで水を探していた途中、穴に落下して死亡したとみられている。ナイアは、アメリカ大陸で見つかった頭蓋骨の中で最も古く、かつ最も保存状態が良いものの一つ。しかし、頭蓋骨は小さく細面で、目の間隔が広くて鼻も平ら、さらに歯が突き出ており、ネイティブ・アメリカンの特徴と異なる外見をしていた。にも関わらず、DNAは現代のネイティブ・アメリカンと一致するものがあり、アメリカ先住民の起源を辿る大きな手掛かりになることが期待されている。

■スケルトン湖

夏場だけ現れる人骨、太古の虐殺現場…! 神秘と謎に包まれた水の墓5選の画像2画像は、「Wikipedia」より

 インド・ウッタラカンド州のヒマラヤ山脈、標高約5,000メートルに位置する「ループクンド湖」では、夏場の1カ月間、凍った湖の表面が解けて何百体もの人骨が現れる。1942年に初めて発見されたその人骨たちは、当初、過酷な環境で命を落とした旧日本軍兵士のものと思われていた。

 しかし、DNAテストで人骨を詳しく調べてみると、850年ごろに死亡したものであることが判明。日本兵だとするには古すぎるとの結論が出て、現在は突然の暴風雨によって亡くなった人たちの遺体であるとされている。地元民からは「神秘と骨の湖」と呼ばれ、トレッキングの目的地としても人気があるそうだが、観光客が骨を持ち帰ってしまうため、湖を保護する動きが進んでいる。

■アルケン・エンゲ湿地

夏場だけ現れる人骨、太古の虐殺現場…! 神秘と謎に包まれた水の墓5選の画像3画像は、「ScienceNordic」より

 2012年、デンマークの「アルケン・エンゲ湿地」を掘削した考古学者が、およそ2,000年前の人骨1,000体以上を発見した。人骨の年齢は13~45歳までと幅広く、斧や剣によって殺害されたとみられている。

 3,600平行メートルある湿地を90平方メートル掘っただけで240人もの人骨が出土したことから、かつてこの場所で大虐殺があったのではないかと予想されている。これらの人骨は兵士のものと思われるが、いまだにその起源などはわかっていない。

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