【永久保存版】エクスカリバーより強い「アーサー王の愛剣」がある!? 武器オタ必読、イギリス至高の伝説にまつわる知られざる真実
4. 『ブリタニア列王史』(カリヴルヌス・12世紀)
ブリテン島で書かれた偽史書(事実かのように書かれている、創作の歴史書)です。この文献でのアーサーは、ヨーロッパ全土を支配したブリテン島の王とされ、剣には「カリヴルヌス」という名前が付けられました。また、カリヴルヌスには「妖精の島アヴァロンで鍛えられた剣」という設定が付けられています。
5. 『ブリュ物語』(カリボルヌ・12世紀)
先述の『ブリタニア列王史』をベースとしているものの、大きな脚色が付け加えられた、別物といえる作品です。「カリヴルヌス」がラテン語からフランス語に翻訳されたためでしょう、アーサー王の剣の名前が「カリボルヌ」に変化しています。カリボルヌに関しては「妖精の島アヴァロンで鍛えられた剣」という設定がそのまま引き継がれていますが、非常に切れ味鋭い名剣である、という描写が強調されています。
6. 流布本『メルラン群』(エスカリボール・13世紀)
「流布本」とは中世に作られた、アーサー王伝説を元ネタとする、フランス語の作品を指す言葉です。流布本の『メルラン』は作者違いのほぼ同じタイトルのものが複数あるため、ここではひとまとめにさせていただきました。これらにおいてアーサーの剣は、名前が付いていないもの、エスカリボールと付いているもの、とさまざまに存在しています。これら流布本メルラン群において、はじめて「王にふさわしい者だけが、石に刺さった剣を引き抜ける」という描写が登場し、さらに「アーサー王の剣は湖の乙女から授けられた」という設定も加わります。
7. フランス語版『アーサーの死』(エスカリボール・13世紀)
ウェールズにてフランス語で書かれた、トマス・マロリーの物語とは別物のアーサー王物語です。この作品において、はじめて「アーサー王が最後の戦いで瀕死となり、円卓の騎士に命じて剣を湖に返却させる」という場面が描かれます。
8. 頭韻詩『アーサーの死』(コルブランド/キャリバーン・14世紀)
ここまで紹介した数々のアーサー王物語を複数混ぜ合わせ、ひとつの物語とした作品です。この物語でのアーサー王の剣は、中盤において「コルブランド」、終盤において「キャリバーン」と呼ばれています。
9. 八行連詩『アーサーの死』(エクスキャリバー・14世紀)
タイトルこそ「アーサー」ですが、物語の主人公は当時一番人気のあった円卓の騎士「ラーンスロト(ランスロット)」です。この物語において「エクスカリバーに限りなく近い剣の名前」と「湖に剣を捨てる役目を担うのが、円卓の騎士という点こそ変わらないものの、グリフレットではなくベディヴィア」という要素が追加されます。
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2024.10.02 20:00心霊【永久保存版】エクスカリバーより強い「アーサー王の愛剣」がある!? 武器オタ必読、イギリス至高の伝説にまつわる知られざる真実のページです。伝説、中世、たけしな竜美、アーサー王、エクスカリバー、剣、武器紹介シリーズなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで