「脳だけで生きる豚」の実験成功、次は人間で実験!?「肉体のない脳は、死ぬより苦痛な運命」大学教授が警鐘

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　「Daily Star」の記事より

■「現実世界から隔離された“生き地獄”」

　ご想像通り、すでに論争は勃発している。著名な学者の中には「倫理的な悪夢」と眉をひそめる者も多い。英ノッティンガム・トレント大学で倫理哲学を教えるベンジャミン・カーティス教授もその1人だ。彼は、肉体のない脳など、死ぬより苦痛な運命と言明している。

「もし、自分の身体が無くなり、脳だけが生かされたとしたら。それは肉体から切り離された脳みそが、バケツに入って生き永らえているようなものです。そういう状態では、自分の思考だけを友に一生を終えるのが関の山でしょう。触ったり、感じたりすることなく、現実世界から隔離された“生き地獄”です」（カーティス教授）

　未曾有の実験に成功したことは一定の評価を下すべきかもしれないが、おびただしい命を奪う動物実験の是非は、今後障壁になっていくはずだ。また、人間がどんどん神の不可侵領域へと食い込んでいくようで、どうにも不穏な空気を感じずにはいられない。

　肉体が滅んでしまってなお、生き続ける溶液にぽっかり浮かんだ脳みそ……薄ら寒い近未来が透けて見える気がする。
（文＝佐藤Kay）

参考：「Daily Star」、「Daily Star」、「Nature」ほか

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