ボディサスペンション最前線をケロッピー前田が解説! 吊る、縛る、全裸、貫通、民族、儀式…!

「第3の耳」を持つ、最もクレイジーな現代美術家ステラークが提案する! ボディサスペンションの超進化形はこれだ!

【世界のカウンターカルチャーを追い続ける男! ケロッピー前田の謎に迫る!】

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 身体をフックで吊り下げるボディサスペンション、体内にチップを埋め込むボディハッキングと続き、『クレイジージャーニー』(TBS系/毎週水曜日23:56~)で放送された「カウンターカルチャー=身体改造」の反響が続いている。これらは、トカナで絶賛執筆中の身体改造ジャーナリスト、ケロッピー前田の海外取材に番組が同行したもの。彼は、身体改造ばかりでなく、オカルト、現代アート、ハッカー、人類学まで幅広い知識と旺盛な行動力で常にカルチャーの現場に携わり、そのレポートを続けている。世界のカウンターカルチャーの世界では、今いったい何が起こっているのか? カルチャーが生まれ出る現場に立ち会うべく、世界を旅するケロッピー前田に、トカナがズバズバっと迫ってみた。(聞き手=角由紀子)

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――『クレイジージャーニー』がきっかけとなって、ボディサスペンションばかりか、第2弾で放送されたボディハッキングにも大きな注目が集まっています。身体改造というカウンターカルチャーから、いろいろな方向に発展しているのが驚きです!

ケロッピー「そうなんです。ボディサスペンションが儀式的な体験や過激なパフォーマンスを追求しているのに対して、ボディハッキングは人間と機械の融合、SF映画の世界を実現しようとしています。そして、そのような身体改造の異なる2つの方向性で、そのどちらのジャンルにおいても先駆的な存在となっているのがステラークさん。自分の腕に第3の耳を埋め込んでいる現代アートのパフォーマーです」

Stelarc_01.jpg自らの腕に「第3の耳」を持つ ステラーク Stelarc
Stelarc_02_Ear-On-Arm-Suspension-PP.jpgEar On Arm Suspension (c) Stelarc

――クレイジーお爺さん! もう高齢なのに身体にフックを貫通して吊られていましたね。

ケロッピー「第3の耳をモチーフとしたサスペンションは、2012年です。今のところ、それが彼の最後のサスペンションになっています。その後、ステラークさんは、ノルウェーのボディサスペンション世界大会『サスコン』の主催者オーウェ・フィエルとのコラボレーションで新しいボディサスペンションを追求しています」

――なるほど、それを見るためにベルリンで行われたボディサスペンションの国際会議に行かれたわけですね!

ケロッピー「日本だと、サディスティック・サーカスのために幾度も来日したパフォーマンス集団ペイン・ソリューションのリーダーとしてよく知られるオーウェさん。彼は、実は世界のボディサスペンションを牽引する人物としてすごく有名なんです。毎年7月開催のボディサスペンション世界大会『サスコン』だけでは飽き足らず、さらに数年ごとにサスペンション・シンポジウムという国際会議を開催しています。最初は2012年にオスロ、2015年にニューヨーク、そして、2017年にはドイツ・ベルリンで行われました。そして、この国際会議のクライマックスが、ステラークさんが提案するボディサスペンションのパフォーマンスなんです」

Stelarcve_01.jpgステラーク&オーウェ・フィエル Stelarc & Håvve Fjell

――おおおっ、ステラークさんはボディサスペンションの父とも呼ばれていますから!

ケロッピー「もともと1970年代に始まる現代のボディサスペンションには、2つの起源があります。アメリカ先住民のサンダンスという儀式を現代的に再現したファキール・ムサファーと、現代アートのパフォーマーとして『人間の身体の拡張』を目指し、地球上で無重力を体験するためにサスペンションに辿り着いたステラークです。特に、ステラークは科学的な興味からサスペンションに挑んだので、逆さ吊りや仰向け、坐禅のポーズなど、様々な吊り方のスタイルを試みています。また、吊られるシチュエーションも都会のど真ん中、海や山、大型クレーンの使用など様々でした。面白いもののひとつに、エレベーターで吊られたことがあります。誰かがエレベーターに乗ろうとして、ドアが開くと、全裸のステラークがフックで吊られているという具合です」

Paul_King_collection_05.jpg「サンダンス」 Paul King collection
kero0532.jpgアメリカ先住民のサンダンスの儀式を現代的に再現したファキール・ムサファー

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