小5で死んだ同級生の”名前”に30年以上つきまとわれた超怖い話 ― 川奈まり子の実話怪談「リピート」

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画像は「Getty Images」より引用

 その子の名前は、ここでは仮に鈴木優梨杏(すずき・ゆりあん)さんとしておく。よくある苗字に比して個性的な名前という特徴を、訳あって模した。

「少し変わった名前だから憶えていたのでは?」と薄情者の私は高橋さんに訊ねた。

 彼は「そうかもしれません」と苦笑したが、すぐに、「いいえ」と打ち消した。

交通事故で死んじゃったから憶えることになったのです。クラスは違ったけど、お葬式にも行かされて……何度も何度も名前を見たり聞いたりしたから、まずはそれで。……でも、しばらくすると、普段は思い出すこともなくなっていきました。久しぶりに思い出したのは、大型免許を取りに行った教習所で名前を耳にしたときのことでした」

すずき・ゆりあんさん、すずき・ゆりあんさん、大事なお忘れ物がございます。至急、総合受付カウンターまで受け取りに来てください!》

「館内放送で、あの子の名前が呼び出されたんですよ。アッと思って立ち止まってしまいました。僕はそのときメインロビーの自販機で缶コーヒーを買ったところで、総合受付のカウンターのすぐ近くにいました。総合受付がメインロビーにあって、カウンターの前に飲食が出来る円いテーブルや椅子が並べられていて、僕は空いているテーブルに着いて次の教習まで缶コーヒーを飲んで休もうと思っていたんです。そういうわけでヒマでしたし、単純な好奇心から、すずき・ゆりあんさんが現れるのをちょっと待ってみることにしました」

 間もなく、女性が小走りにやってきて、総合受付カウンターで「スズキです」と名乗った。

 死んじゃった同級生とは似たところがなく、別人だった。

「その人は僕より明らかに年上でした。僕はそのとき20歳になったばかりでしたが、服装や雰囲気から推して小さな子どもがいそうな感じがする女性で、印象では30代。だから、ただ偶然、同姓同名なのだなぁと思いました。また、このときは同じなのは音韻だけで、漢字にしたら全然違う可能性もありました」
「なるほど、アナウンスを聞いただけですからね」

「ええ。ただし、そのとき、ちょっと厭な気持になったんですよね。というのも、鈴木優里杏さんがトラックに轢かれて死んだことを思い出したので。たしか、何かの輸送トラックに轢かれたはずです。だからといって大型免許を取るのをやめようとは思いませんでしたが、水を差されたような気分で、少し憂鬱になってしまいました」

 その後、前述したように高橋さんはセールスドライバーとしてトラックを運転するようになった。教習所での出来事から22年経つわけだが——。

今までに7回も、彼女の名前を見聞きしたり、同姓同名の人に会ったりしています。変だと思いませんか?」
「7回というのは、さすがに不思議な感じがしますね」
2回目は宅配便のときで、お届け先の宛名が鈴木優里杏でした。これは字も同じで、ウワッとびっくりして、お届けするとき、お顔を観察してしまいましたよ」
「教習所で見かけた人と同じ女性かもしれませんものね?」
「あのときから1年ぐらいしか経っていませんでしたし、同じ関東圏でしたから、ありえると思いました。でも別人でしたよ。今度は僕と同世代か、もしかするともっと若そうな女の子で、風体からして全然違っていて……。この人の場合、鈴木優里杏というのは源氏名や芸名かもしれないと思いました」

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