次々と人が死ぬ団地の隣人にまつわる超怖い話 ー 川奈まり子の怪談『隣人たち』

作家・川奈まり子の連載「情ノ奇譚」――恨み、妬み、嫉妬、性愛、恋慕…これまで取材した“実話怪談”の中から霊界と現世の間で渦巻く情念にまつわるエピソードを紹介する。

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画像は「Getty Images」より引用

【二十四】『隣人たち』

 ご近所さんとのトラブルは怖い。厭だからと言ってお互い簡単には離れられず、長引けば大事に至らないとは限らない。裁判沙汰や刑事事件に発展して、新聞などのニュースで取り上げられることもある。私はまだ経験がないが、知人や友人から隣近所の住人とのいさかいについて聞いたことが何度かあり、身近な問題だと感じる。

 京都府の公営団地にお住いの千田敏則さんは、長年、隣の住人によるいやがらせに悩まされた経験があるという。

 敏則さんは私と同じ1967年生まれで、小学1年生のときに両親が離婚。以来、母ひとり子ひとりで暮らしてきた。

 京都市の郊外にある公営団地に入居したのも両親の離婚直後のことで、そのときから間取り3DK、家賃2万円の部屋で2人、つましく暮らしはじめたのだった。

 ちなみに現在も敏則さんは同じ部屋に住んでいるが、今の家賃は1万7千円で、昭和50年代の入居当時より下がっている。

 その理由は建物が老朽化したせいもあろうが、それだけではないはずだと敏則さんは言う。

「この団地ではね、飛び降り自殺や焼身自殺があったんですよ。飛び降りは1件2件じゃありません。事故物件を紹介している《大島てる》というサイトに載っているので、見てみたらいいですよ。うちを含めて、首吊りも多いようですし……

 さっそく《大島てる》を確認してみたところ、全部で13棟の建物がある団地に、合計6個のマークが表示されていた。詳しい情報を調べてみたところ、投身自殺が2件、焼身自殺が1件、首吊り自殺が1件、死後だいぶ経ってから発見された老人の孤独死が2件あったことがわかった。

 敏則さんは「もっと多いですよ、本当は」と言う。

「その証拠に、うちも載っていませんから」

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