次々と人が死ぬ団地の隣人にまつわる超怖い話 ー 川奈まり子の怪談『隣人たち』

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画像は「Getty Images」より引用

 ミヨシさんからこの部屋で首吊りがあったと聞かされて間もない頃のある日のこと。夜、眠っていた敏則さんは息苦しさを感じて、ふと目を覚ました。

 空気が重く、体を動かすことが出来ない。金縛りだ、と、思って緊張した。

 するとそのとき、ミシリ……と畳を踏む足音が耳に飛び込んできた。

 ミシリ、ミシリ、ミシリ……。

 自分の蒲団のすぐ横を歩いている。

 母は隣の四畳間に寝ているはずで、気配が母のそれとは違うように感じた。

 誰だろうと思った途端、ミヨシさんから聞いた話を思い出した。

 この部屋には以前、若い女が住んでいたと言っていた。その人が首を吊って自殺をしたのだと。

 ミシリ、ミシリ、ミシッ。

 足音がピタリと止まり、その後、どこからか、カンカンと変わった音がしはじめた。カンカン、カン、カカン、と、不規則に何か硬いものを打つような音だ。

 音の出どころは、この部屋の中だ。寝ている自分の足もとの壁が鳴っているようだった。

 気味が悪かったが、そのうち、敏則さんは、ミヨシさんが壁を叩いているのだろうと思いついた。なぜなら、音のする壁の向こうがミヨシ家だからだ。

 足音については説明がつかないけれど、音はミヨシさんが何かしているからに違いない。そう思ったら気持ちが楽になって、すうっと眠れた。

 しかし、それから何日も経たず、再び同じ現象に見舞われた。

 ミシリミシリと足音がしたかと思うと、カンカンと音が……。

 そんなことが頻繁に起きるようになり、心の中でミヨシさんの仕業にするのが難しくなってきた。気安く「夜、なんか叩いてるのん?」と訊ねられる仲であれば訊いていただろうが、ミヨシさんはイヤミな性格で、人嫌いだ。確かめられないから証拠はないが、しょっちゅう夜中にカンカンと壁を鳴らすのは不思議なことだ。

 それに、手で壁を叩いても、あのような音にはならない。

 また音を聞いた翌日の朝、敏則さんは音がする方の壁を隈なく観察してみた。

 すると間もなく、長押に穿たれた釘穴を発見した。

 3センチほど間隔をあけて、直径数ミリの穴が2つ開いており、踏み台の上って、穴にこよりを差し込んでみたところ、けっこうな深さがある。

 五寸釘の跡だ、と、ピンときた。

 そして、この部屋の前の住人は、輪にしたロープを釘に掛けて首を吊ったのではないだろうか……と、想像しながら、家にあった金槌で釘を打ってみたら、カン、と、聞き覚えのある音がした。

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