コインを飲み込んで12年間声を失っていた女の悲惨な半生
コインを飲み込んで12年間声を失っていた女の悲惨すぎる半生とは!? 叱責、村八分、引きこもり、人外扱い… 絶望と再生の記録!
■12年ぶりに声を取り戻す
だが、いつまでも運命に翻弄されているマリーさんではなかった。もう一度生き直そうと決心した彼女は、連邦雇用局に「働きたい」と掛け合ったという。
「キミにできる仕事はないから、結婚しろ」とまで言われたが、親切なスタッフの協力でタイピングコースにもぐりこむことができた。
コース修了後に仕事を得るまで1年かかったが、みごと社会保障局でタイピストとして雇われることに成功。そこで勤務中に、コインが喉から外れたのだった。このニュースは当時、オーストラリア全土を驚かせたという。
「信じられませんでした。流通さえしていなかった昔の3ペンス銀貨を、どうやって飲み込んだのか。まったく謎です」(マリーさん)
唯一、考えられるのは缶か瓶のジュースの中に混入していた可能性だとか。
現在は幸せな結婚をして、2人の娘と3人の孫たちに囲まれ、クリニックで医療事務の仕事を続けるマリーさん。電話応対が楽しいと笑う。
「声を取り戻した途端、電話で話をするのが大好きになったんです。今でも思い出すのは、初めて母に電話して『ハロー』って言った日のこと。母は現実とは思えなかったって言ってました」(マリーさん)
つらかった過去も、人生に必要なレッスンであり、自分を信じることの大切さを知る壮大な旅路だったと振り返るマリーさん。喉に引っかかっていたコインは、今はブレスレットのチャームにして、肌身離さず身につけているそうだ。
参考:「Illawarra Mercury」、「Pedestrian」、ほか
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