「記憶改変ドラッグ」で辛い思い出から感情を切り離す実験、遂に成功! まさかの「●●病」治療薬が鍵だった!
誰にでも辛くて悲しい思い出の一つや二つはあるだろうが、もしその「痛み」を緩和する方法があったら使ってみたいと思うだろうか? カナダ・マギル大学の精神医学者らが、思い出に伴う苦痛を緩和させる薬を人間に投与し、その効果を実証することに成功したという。英「Daily Mail」(11月1日付)が報じた。
辛い記憶を思い出すときに感じる苦痛を薬で緩和させるという実験を行ったのは、カナダ・マギル大学で心的外傷後ストレス障害(PTSD)を研究しているアラン・ブルネット氏である。ブルネット氏は、「ロマンティックな関係」を相手の裏切りや心変わりによって一方的に打ち切られて適応障害に苦しんでおり、その記憶を忘れてしまいたいと願う患者60人を対象に、プロプラノロールという薬を使ってその記憶の辛さを緩和させる実験を行った。
プロプラノールは高血圧や狭心症、不整脈などの治療に使われている薬であるが、近年の研究で脳のシナプスの変化を阻害する働きを持つことがわかっており、PTSDの治療にも効果があると考えられている。そこでブルネット氏は、患者らにこの薬を投与し、あらかじめ自分で書いておいた心の痛みを伴う思い出の詳細を読ませた上で、その感情に関する個人的な質問に答えさせた。このセッションは4~6回行われた。
ブルネット氏によれば、プロプラノールは脳内の記憶を以前のように回復させるタンパク質を阻害していると考えられており、「治療後」は記憶の一部が欠損するのだという。記憶というのは動的で、思い出すたびにその形は少しずつ変わっている。薬の投与下で辛い記憶を繰り返し思い出すことで、記憶が「再保存」、「再統合」され、その苦しい感情だけが効果的に取り除かれるのだという。
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2024.10.02 20:00心霊「記憶改変ドラッグ」で辛い思い出から感情を切り離す実験、遂に成功! まさかの「●●病」治療薬が鍵だった!のページです。カナダ、記憶、PTSD、最新研究、プロプラノロール、精神医学などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで