「2万匹のミミズ」と生活する東大教授の赤裸々レポート! 2011年のあの日から”不気味な変化”…人類への警告!?

 何事もなかったように生き延びたミミズは、あれ以後、夏の絶滅癖が治ったわけではありませんが、アブがいなくなったぶん個体数が常に飽和して、楽になりました。過密状態が年中保たれるようになりました。過密というのは、ミミズにとって快適な環境のようです。調べてみるとミミズに限らず雑食性の動物はたいてい、同種個体が集まれば集まるほど自らに有利な環境を作ってゆくらしい。

 思えば人間も雑食性ですね。たしかに田舎より大都市の方が住みやすいし。同胞が密集すればするほど、賑やかになればなるほど生活は豊かになりますし。

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過密はミミズにとって快適な環境

 地球温暖化だのなんだの騒いでますが、どうなんでしょう。周期としてミニ氷河期に向かうとも言われる現在ですが、どっちかが必ず起こるというなら、寒冷化より温暖化の方が良いに決まってますね。寒冷化への流れを人類の産業活動が自然に食い止めているということなら、こんな好都合はないのでは? 自らの糞に埋もれて活気づくミミズさながら、われら人間も、産業経済活動のゴミやカスをありったけ排出し、精力的に循環させればさせるほど、ますます肥沃で良好な環境が整ってゆくのではないか。

 しかしこの話題も……。「地球温暖化OK」なんて言おうものなら、日本列島だけじゃなく国際社会レベルで問答無用、悪人呼ばわりされる今日この頃ですから。仮の話であってもこの件、このあたりで口を閉じねばなりませんね。

文=三浦俊彦

1959年生まれ。東京大学総合文化研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学文学部教授。専門は、美学・分析哲学。和洋女子大学名誉教授。著書に『バートランド・ラッセル 反核の論理学者:私は如何にして水爆を愛するのをやめたか』 (学芸みらい社、2019年)、『エンドレスエイトの驚愕: ハルヒ@人間原理を考える』(春秋社、2018年)、『改訂版 可能世界の哲学――「存在」と「自己」を考える』(二見文庫、2017年)など。
Twitter:@tmiura_bot

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