「ものすごい鬱になる最恐のトラウマ映画10選」を『地獄少女』監督・白石晃士が選出!
「ものすごい鬱になる最恐のトラウマ映画10選」を『地獄少女』監督・白石晃士が徹底選出!!
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』
2000年 デンマーク
監督 ラース・フォン・トリアー
主演 ビョーク
<概要>移民女性セルマは目がどんどん悪くなっていく病気にかかっている。愛する息子との2人暮らしでそれなりに幸せな日々を送っていたが、あれよあれよという間にみるみる不幸になって最悪の結末を迎える物語だ。映画の途中に入るミュージカル演出がとても評価が高い。
<白石監督の解説>
クオリティーは高いし、面白い部分はあるけど、嫌いな映画ですね。
うわっつらでは感動的にしてますけど、監督が全編通して、とにかくセルマを演じるビョークをイジメる作品ですね。変な演技させるし、ビョークが歌う歌、すごいバカみたいな歌詞だし。ラストの展開なんか、理屈にあってないですからね。
「いやいや、そんなことにはならないだろ!!」
って思ってしまうけど、もう理屈なんかどうでもいいからイジメたいんでしょうね。
イジメ映画です。
でも今見ると印象違うのかな?
文句を言いつつも、この作品のDVDもBlu-rayも持ってますし、ラース・フォン・トリアーは好きな監督です。
(ラース・フォン・トリアーは『キングダム』というホラードラマシリーズが最高に面白かったです。アマゾンプライムで配信してくれないかな。/村田らむ)
『ペーパーボーイ 真夏の引力』
2012年 アメリカ
監督 リー・ダニエルズ
主演 マシュー・マコノヒー
<概要>1969年のフロリダが舞台。主人公と、新聞記者(ペーパーボーイ)の兄マシュー・マコノヒー、エロめのニコール・キッドマンなど、ハリウッドスターが共演して描く“業”とは。
<白石監督の解説>
すごい変な映画です。エンターテインメントの映画じゃないんですよ。オススメはしないんですけど、ひどく奇妙な魅力がある映画なんです。
ニコール・キッドマンがクラゲに刺されて苦しむ青年に、消毒のためにオシッコかけるシーンがあるんですけど、宣伝の時には「本当に尿をかけた」ってことで話題になってました。マシュー・マコノヒーが黒人好き同性愛者のマゾヒストで、特殊な変態プレイで片目が潰れてしまったり、ジョン・キューザックが椅子に縛られたままニコール・キッドマンに挑発されて興奮して射精したり……そんな異様なシーンの連続なんです。
ただ残念ながら、クライマックスの盛り上がりはありません。
『リリィ・シュシュのすべて』
2001年 日本
監督 岩井俊二
主演 市原隼人
<概要>インターネット小説という当時最先端の手法でプロジェクトがはじまり、その後、単行本と映画が制作された作品。主人公雄一は、部活仲間の星野とスリをはたらき、その金で沖縄旅行へ行くが……。
<白石監督の解説>
長編映画としての面白さと必然性がある映画です。一見ビジュアルがオシャレそうに見えるけど、中身は“地獄の青春”の物語です。
イジメあり自殺ありレイプあり女性の断髪あり……。イジメシーン一つとってもすさまじいですからね。全体的な映画に漂う殺気みたいなものがすごい嫌な感じがして、いいなあと思いました。
オシャレな映画だと思ってみたら、すごい気分が悪くなるかもしれない映画です。
俺は好きですけど。
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2024.10.02 20:00心霊「ものすごい鬱になる最恐のトラウマ映画10選」を『地獄少女』監督・白石晃士が徹底選出!!のページです。ホラー映画、村田らむ、白石晃士、地獄少女、トラウマ映画、鬱映画などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで