「ものすごい鬱になる最恐のトラウマ映画10選」を『地獄少女』監督・白石晃士が選出!
「ものすごい鬱になる最恐のトラウマ映画10選」を『地獄少女』監督・白石晃士が徹底選出!!
『TAKESHI’S』
2005年 日本
監督 北野武
主演 ビートたけし
<概要>北野武映画の第12作。コンビニ店員をしながら役者をしている北野と、芸能界の大物のビートたけしが出会ってしまう。北野映画のオマージュといえる世界の中、幻想と現実入り混じって物語は暴走していく。
<白石監督の解説>
この映画が商業的に成功してたら、北野武はこの後、もっとすごい映画を撮ってたんじゃないかな? と思います。
スターのたけしと底辺のたけしがいて、たけしがたけしを殺そうとしたり、そこに変なギャグが入ったり、すごく緻密に考えた、真に本気の映画だと思います。とにかく全編に異様な不気味さが漂う映画です。結局、最後まで不気味なまま終わるんですけど、でも本当に実のある映画だと思います。
ただ、普通の人が見たらやっぱり訳が分からない!! と思うかもしれません。
『ラブリーボーン』
2009年 アメリカ・イギリス・ニュージーランド合作
監督 ピーター・ジャクソン
主演 シアーシャ・ローナン
<概要>1973年の12月、14歳でトウモロコシ畑に住む変態に殺された少女スージー・サーモンが主人公の映画。バラバラになる家族や、逃げおおせる犯人を、天国の入り口から見つめるスージーが起こした奇跡とは?
<白石監督の解説>
ホント、クソ映画ですね。監督が『ロード・オブ・ザ・リング』『キングコング』の後に撮った映画です。映画館行ったんですが
「ピーター・ジャクソンは死んだ」
と思いました。本当に見ないほうがいい映画だと思います。今回紹介した中で、本当に見ないほうがいいと思うのはこの映画だけです。
この映画で最悪なのは、「女の子が殺されちゃってかわいそう」という感動をさせるために、女の子をものすごい猟奇犯罪の被害者にさせてしまっていることです。
そこに必然性のある作劇があればいいんですが、そのことに対して監督は、犯罪的に無自覚なんですよね。
映画の中で人が死ぬのは、現実で人が死ぬのと同じくらいの重みがないといけないと思ってます。
かつて作った素晴らしい映画『乙女の祈り』(1994)と本質的に真逆なんですよ。
ピーター・ジャクソン監督、やばいカルト宗教にでも入ってるんじゃないですかね?
この映画に素直に感動できる人は、カルト宗教の辻褄の合わない論理に簡単に引っかかる人だと思うので、気をつけたほうがいいですよ。
(ピーター・ジャクソンの『ブレイン・デッド』は僕のホラーベスト作品。帰ってきてピーター!!/村田らむ)
というわけで“見ないほうがいい映画”といいつつ「わ、見たいかも?」と思った映画がいくつかあったんじゃないでしょうか? 実際、見ても後悔しない作品がたくさんあると思います。でも後悔しても文句は言わないで!!
そして、11月15日公開白石晃士監督の新作映画『地獄少女』ぜひご覧ください!!
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