第三次世界大戦時にはイランの攻撃で「アメリカ国民90%死亡」の可能性! 全面戦争で“激ヤバ最終兵器”を投入か!?
■EMP兵器をめぐるヤバすぎる現状
このEMP兵器の開発がもっとも進んでいるのはロシアで、しかも東欧諸国や中国、北朝鮮に技術供与している可能性が囁かれている。2014年のクリミア危機では、米海軍アーレー・バーク級ミサイル駆逐艦「ドナルド・クック」がロシアの戦闘爆撃機「スホイ24」に搭載されたEMP兵器の攻撃を受けてコンピュータがフリーズ、イージスシステムも機能停止したため迎撃できず、さらにエンジン関係もダウンしたことで航行不能となり、ルーマニアまで曳航された。アメリカがロシアに負けたのだ。
また昨年1月21日、海外の一部メディアでウクライナがサウジアラビアにEMP兵器の技術供与を行ったと報じられた。供与されたミサイル型のEMP兵器は、イスラエル程度のサイズの国なら完全にブラックアウトさせることができる。電話やインターネットのような通信インフラから電気をはじめとする生活インフラまで、完全に破壊できるという。
そして現在、米国とイランの間における緊張がかつてないほど高まっているが、ロイター通信によると昨年5月にイランの強硬派アヤトラ・ユセフ・タバタバイ・ネジャドが「1億ドルのアメリカの艦艇を1発で沈めるミサイルを持っている」と漏らしたという。これを可能にするのは、EMP兵器だ。また、2007年の時点でイランの科学者がEMPに関するシンクタンクのウェブサイトに侵入していたことが発覚している。ロシアに匹敵するほどのEMP兵器をイランが所有している可能性は高い。
■EMP攻撃で米国人の90%が死ぬ!?
では、EMP兵器が多用される次世代の戦争における被害とは、どのようなものになるのか。昨年、より強力な対都市攻撃用のEMP兵器が米国本土に対して使用された場合、人口の90%が死亡するというシミュレーション結果が機密解除され、世界を戦慄させた。送電網が破壊され、生活インフラが停止し、「10人のアメリカ人のうち9人が飢餓、病気、そして社会的崩壊で死亡する。米国は崩壊する」(同レポート)という。
このレポートで想定されたのは、米上空で核爆発が起きるケースだ。高度30~400キロメートルで核弾頭が爆発すると、地上にはEMPの一種であるHEMP(高高度核爆発電磁パルス、High altitude ElectroMagnetic Pulse)が降り注ぐ。つまり、核兵器とは敵を物理的に破壊するのみならず、非破壊・非殺傷ながら広範囲に渡って致命的ダメージを与えるEMP攻撃の手段としても用いられるということだ。
なお、1962年7月9日に行われた宇宙空間で史上最大の核爆発を起こす「スターフィッシュ・プライム作戦」では、ハワイ本島からおよそ1450キロメートル離れたジョンソン島から1.4メガトンの核弾頭を搭載したミサイルが打ち上げられ、高度9000~1万700メートルで爆発した。この時、ハワイは夜11時だったが、爆発により空が夕暮れのように明るくオレンジ色に染まった。続いて黄色と白のオーロラが上空に現れ、電磁パルスがハワイを襲った。電話会社の通信網は遮断され、街灯はすべて破裂するか断線。被害は1300キロ先のニュージランドまで及び、電子機器がダメージを受けた。また人工衛星も被害を受け、実験の5年後でも影響は残っていたという。
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