今年の雪なし暖冬は「地震不足」が原因だった!? このままだと今年は冷夏、水不足に…電気的宇宙論から読み解く!

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画像は「getty images」より

 どういうことかというと、誘電体バリア放電という現象のため、地表まで到達せずマントル上部に蓄えられた電子と電離層にある電子が相互作用し、大気中で放電が起こることで雨や雪が多くなるということだ。たとえば、日本海側で冬に雷が多いのは、誘電体バリア放電の周波数が高くなるため、地表から離れた上空に電子が放出されるのが原因だ。冬に雪が降るのも同じなのだ。

※誘電体バリア放電についての詳しい説明は過去記事を参照(https://tocana.jp/2019/12/post_127544_entry.html

 北半球が冬の時期、逆に南半球では電子が地表に引き寄せられる。そして、地表から出た電子が電離した空気をクラスターに変え、赤外線を吸収しやすくなり、暑くなる。クラスターとは複数の窒素、酸素分子が結合して大きな分子としてふるまうことだ。これは以前説明した夏が暑い原因だ(過去記事)。現在、オーストラリアでは大森林火災が起きている。この火災の原因も地表に放出される電子と無関係ではないだろう。

 もうひとつ、今年の特徴は北極圏周辺を回るジェット気流が弱いことだ。通常なら日本列島付近まで下りてくるジェット気流が降りてこない。ジェット気流は太陽風の電流が流れ込んで大気を回転させる静電モーターだ。これは太陽風の減少を意味するが、太陽風が弱いと電離層のプラスの電荷が減少するため、地表に出てくる電子も少なくなる。

 そして、豪雪の年は大雨と猛暑になる傾向が強い。2006年、2012年も梅雨が長引いて8月に猛暑となり、とくに2012年の東北は非常に暑い夏だった。雨と猛暑は電子の放出と関係する。では暖冬の年はどうなるかといえば、冷夏となるだろう。雨の原因となる電子の放出も少ないので、水不足に悩まされる可能性がある。電気的地球科学として、気象と地震を注意深く見守っていきたい。

文=平清水九十九

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