「広島・長崎への原爆投下が“正しかった”3つの理由」を東大教授が解説! 歴史に学ぶ気ないやつ閲覧禁止!
では逆に、「あの戦争中において、原爆投下が善だった(少なくとも悪ではなかった)」とします。原爆投下が悪でないとは(ましてや善であるとは)、驚くべきことです。しかしあのような戦争中には、「原爆投下が悪でない」というとんでもないことが成立してしまう。戦争とは倫理的になんと忌むべき状況であることか。平和時とは大違いだ。――こちらの戦争観は、戦争防止に大いに役立つではありませんか。
つまるところ、「戦争防止の心構えを作るためには、ベンサム的理由、アリストテレス的理由をあえて認めよう」と動機づける実践的メタ理由が、ラッセル的理由というわけです。
ラッセル的理由の論証を丁寧に再構成しておきましょう。
前提1:
「あのような戦争時において、原爆投下は悪ではない。(ベンサム的理由またはアリストテレス的理由により)」
前提2:
「あのような戦争が起こった。(歴史的事実)」
中間帰結1:
「原爆投下が悪でない状況があった。(前提1、前提2より)」
前提3:
「原爆投下は本質的に(常に)悪である。(カント的義務論)」
中間帰結2:
「論理的な矛盾が導かれた(前提3、中間帰結1より)」
前提4:
「論理的な矛盾は、倫理的観点からも、矛盾である。(「論理」「倫理」の意味)」
中間帰結3:
「倫理的観点から、矛盾が導かれた。(前提4、中間帰結2より)」
前提5:
「倫理的観点から、上の前提のどれかが偽であるはずだ。(中間帰結3、背理法)」
前提6:
「倫理的観点から真なのは、前提1、3、4である。(「悪」「倫理的」の語に依存するゆえ)」
結論:
「倫理的観点から、前提2が偽である。(前提5、前提6より)」
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2024.10.02 20:00心霊「広島・長崎への原爆投下が“正しかった”3つの理由」を東大教授が解説! 歴史に学ぶ気ないやつ閲覧禁止!のページです。広島、倫理、8月6日、原爆投下などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで