隣の腐乱死体、山の怪異、呪詛物の見分け方… 超人気怪談師・田中俊行が最恐エピソードを披露！ 清水あいりも絶叫!!

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■山の怪談

田中　　異界である山にはいろいろな怪談がありますが、非常にオーソドックスなものとして、こんな話があります。車で山の頂上を目指して走っていたら、途中で道に迷ってしまった。日も暮れてすっかり暗くなってきて、不安に思いながら走っていた時、ふとバックミラーを見たら、いるはずのない女が後部座席に座っている。びっくりして急ブレーキを踏んで、恐る恐る後部座席を見ると、もう女はいなかった――。

清水　　ええー！ いるはずのない女性が急に現れて、突然消えたのですか？

田中　　それで、いないなあ…… と思って振り返って前を見たら、崖だったんです。

清水　　ひぇー！ もう少しで崖から転落して死ぬところだったんですね……。

田中　　それで、「これはさっきの女が助けてくれたのでは？」と思って感謝しつつ車をバックさせていたら、耳元で

「　死　ね　ば　良　か　っ　た　の　に　」

という女の声が聞こえるんです。

清水　　こわいぃぃぃいいい〜。山は生半可な気持ちで登るものじゃないですね。

田中　　今話したもの以外にも、僕の1日目の授業で紹介しています。山の怪談は本当にたくさんありますが、それは古来より人が亡くなると「魂は山に登っていく」と信じられていたからです。だから、お墓も人里離れた山中にあったりするのです。山それ自体を、神様が暮らしている霊山として崇める山岳信仰もあります。このように、山は霊的なものとの関連性が取り沙汰される存在なのです。だから、山を登る時は気合を入れないといけません。

 
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