「トランプ支持者はオウム信者と似ている」上祐史浩がぶった斬る! 麻原の“不正選挙の洗脳”と米大統領選の陰謀(インタビュー)
11月3日に実施された米大統領選挙で、民主党候補であるバイデン前副大統領(77)の勝利宣言に関して「不正選挙」が行われたと主張し、敗北を認めない姿勢を貫いている共和党候補のトランプ現大統領(74)。
そんなトランプ大統領を「ディープステートと戦う救世主」と崇め、インターネット上で隠謀論を広める謎の存在「Qアノン」などの活動もあり、不正選挙説が想像以上に広まっている印象だが、かつてこれとよく似た戦術が日本でも実行されていた。国政選挙に出馬し、「不正選挙隠謀論抗戦」を唱えたオウム真理教代表の麻原彰晃(本名:松本智津夫)元死刑囚だ。
1990年2月の衆院選。オウム真理教は約10億円の選挙資金を投じて25人の候補者を擁立したものの、全員が落選して供託金も没収された。しかし、麻原元死刑囚は「投票箱をすり替えられた。国家の陰謀だ」「不正選挙だ」という隠謀論を繰り広げたのだ。その後、教団は過激化への道を突き進み、信者らが熊本・波野村の施設で毒ガス製造や細菌兵器の開発に着手していった。まさかトランプ大統領も……とは思いたくないが、筆者はオウム真理教の元ナンバー2にして現「ひかりの輪」代表の上祐史浩氏に、今回の米大統領選について、そして今後の米国と世界情勢について詳しく見解を伺った。
■米大統領選挙を上祐が斬る!
――今回の米大統領選挙について、感想を教えてください。
上祐史浩氏(以下、上祐) 結果はだいたい予想通りでした。両陣とも票が拮抗し、接戦となって法廷闘争に持ち込まれるかもしれないが、バイデン氏の方が有利だろうと思っていました。
それにしても、印象に残ったのはトランプ氏が具体的な証拠を示さず選挙の不正を強く訴え、その支持層に陰謀論を信じる人が多いことですね。
――Qアノンなど?
上祐 Qアノンは、民主党や大手メディアは悪魔崇拝の秘密結社であり、それと戦う救世主がトランプ氏だと主張しています。トランプ氏自身がQアノン系の主張を何度もリツイートし、彼らを愛国者だと述べており、今や共和党支持者の半分が陰謀説を信じている。
不正選挙の訴えが次々と却下され、連邦や州政府が構成する公的な選挙監視機関が不正を否定してもトランプ氏は敗北を認めず、世論調査でも共和党の支持者の半数は選挙不正があったと考えている。そして、大統領選と同時にQアノンを信奉している(もしくはその可能性がある)人が下院議員に当選もした。
Qアノン信奉者には、「小児性愛犯罪が行われている現場だ」と思い込んで店舗で発砲したり、少数ながら殺人や児童誘拐、山への放火、橋の封鎖、セメント工場の占拠、さらには経済活動を規制する民主党のミシガン州知事を拉致・誘拐しようとして逮捕された過激な集団もいるのです。
――暴力的な一面は恐ろしいですね。
上祐 そして、トランプ氏が軽視していると批判されがちな新型コロナウイルス感染症への対応について、「それは同氏の政治力を弱めるデマであり、陰謀だろう」と信じる人もいる。しかし、トランプ氏の選挙集会は“三密”であるばかりか、マスクなしで歓呼する人であふれました。これによって感染者が3万人と死者が700人増えたという科学者の推計もあるそうです。
さらに、新型コロナのワクチンは、人の体内にチップを埋め込む陰謀だと本気で信じる人もいる。米国人の3分の1から4分の1は、ワクチン接種を拒絶する意向を示しているという調査もあります。それが今後の米国に大きな影を落としかねない。
こうした情報を知ったことで、「大変な世界になっているのでは」と思いましたね。というのは、大変申し訳ないのですが、過去のオウム真理教の体験を想起せざるを得なかったのです。
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2024.10.02 20:00心霊「トランプ支持者はオウム信者と似ている」上祐史浩がぶった斬る! 麻原の“不正選挙の洗脳”と米大統領選の陰謀(インタビュー)のページです。オウム真理教、ワクチン、麻原彰晃、ドナルド・トランプ、ひかりの輪、上祐史浩、Qアノン、米大統領選挙、新型コロナウイルス、ジョー・バイデン、不正選挙などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで