アフリカの呪術用の彫像もズラーッ! 愛知県「野外民族博物館 リトルワールド」はトカナーが絶対に行くべき場所!村田らむ取材

 もう一時間半経ってしまったので、ますます速歩きになる。

 ミクロネシアのヤップ島の家、ポリネシアのサモアの家、をサクサクと通り過ぎると、ドイツに入った。バイエルン州の村を再現しているそうだ。

 ドイツもやっぱり一番魅力的だったのは、教会だった。道端にキリストの一生を振り返る彫刻があるのだが、裸で座るキリストがまるで今から戦うボクサーのようだった。ややできの悪い彫刻って、すごく良い。

 教会の外観はシンプルでかわいらしい感じなのだが、中は荘厳な雰囲気があってすごく良かった。

 キリストの磔刑の像は右側に飾られている。正面は、ローマ時代後期の聖人ゲオルギオスが竜を狩っている様子が描かれた絵画だ。正面左側は聖母マリアだが、右側は聖セバスチャンの絵画がはられている。聖セバスチャンは、裸で縛られて矢でプスプス全身を刺されている絵だ。僕は聖セバスチャンの絵が好きで、色々集めているので嬉しかった。

 日本の教会だとまず見ないラインナップで楽しい。

 ドイツブースには、おもちゃを展示するミニ博物館もあったが、もう2時間が経とうとしていたのでサササッと見て次に進んだ。

 フランス、イタリアを超えると、動物の臭いが漂ってきた。リャマや羊が適当な感じで飼われている。羊はものすごく適当に毛が刈られている。虎刈りの羊である。

 そして様々な地域のテントがたくさん並んでいるコーナーを過ぎ、アフリカゾーンに入った。

 急に、超カラフルな家が出てくるので、度肝を抜かれてしまった。壁絵に描かれた物は、部族の伝統的なものだろうな〜と思った。だが説明書きを見ると違った。

 家に書かれているのは『ベルト』『チェーン』『両刃カミソリ』『家屋』だった。

 つまり欲しい物(白人が持っている物)を、絵にして描いたということらしい。インドネシアのゼロ戦と同じくショックを受けた。

 チェーンやベルトを図案化しようというのもとてもおもしろいし、家に家の絵を描くというのもトリッキーで面白い。サンタクロースに「靴下が欲しいです」とお祈りするような感じか。

 アフリカンプラザで昼食をとることにした。施設の前にはワニのオブジェが設置されているのだが、見事にバラバラになっていた。

「リアルな100日後に死ぬワニの最終回だ!!」

 と勝手に思う。

 せっかくなのでワニバーガーを食べる。ワニバーガーはさっぱりとして美味しかったが、付け合せの山芋のポテトフライがシャクシャクとした歯ごたえですごく美味しかった。これは自分でもやってみたい。

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