逆再生で話す特殊能力を持つ男がスゴすぎる! 思考やイメージも逆回転… 「逆再生男」が自分を愛せるように逆転するまで

 米ノースカロライナ州シャーロットに住むジョン・セビア・オースティンさん(50歳)は、ビデオ編集者として多忙な日々を送っているが、実はかなりレアな能力の持ち主でもある。なんと逆再生で歌ったりしゃべったりすることができるのだ。しかも、ほぼ100%ミスなく。

■「逆再生男」の苦難の少年時代

 自らを「逆再生男」と名乗り、今でこそ街の人気者であるジョンさんだが、幼少時代は悲惨そのものだったと話す。

「自分が他の子たちと違うってことに気づいてたよ。どんなに努力してもクラスメイトと同じように考えたり感じたりができなくて。ハブられてたね。担任教師も両親に『この子は特別支援学級へ入れたほうがいい』と、さじを投げてたくらいだから」(ジョン・セビア・オースティンさん)

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ジョン・セビア・オースティンさん 「Oddity Central」の記事より

「ふつう」と違う、誰からも理解されない孤独なジョン少年の唯一の慰めは音楽だった。レコードが擦り切れるまで聴き入っていたという。だが、5歳になったある日、事件は起きた。愛用のレコードプレーヤーが壊れてしまい、レコードが逆回転し始めたのだ。普通なら慌てるところだが、変わり者の少年はプレーヤーを直そうとする代わりに、逆回転の曲に合わせて歌い出したという――。

 1曲終わると、次の曲、また次の曲…… とノリノリで、気がつけば全曲リバースで歌い上げてしまったそうだ。普通の子どもだったら、我が身に起こった異変に恐れおののきそうなものだが、ジョンさんは自分の才能に驚きつつも、まったく新しい世界を発見したようでワクワクしたという。

 その後のジョンさんは16歳で映画館の映写技術者として働き始め、転職先のテレビ局ではカメラマンを経てエディターとなり、少しずつだが人と関わりあう人生へとシフトしていった。

■アスペルガー症候群であることが判明

 そして数年前、ジョンさんは精神科医から思いがけない言葉を告げられることに。それは、彼が自閉症スペクトラムと呼ばれる発達障害の1つ、アスペルガー症候群であると判明したのだ。この診断により、それまで抱えていた生きづらさと、逆再生で歌ったり話したりできる不思議な能力の両方に説明がつくこととなった。

 また、ジョンさんの脳は単に逆再生で言葉を繰り出すだけでなく、物事を逆回転で考えたりイメージすることも可能にしているという。自分の能力がいかにスペシャルであるか知った彼は、もう二度と自分を否定したりせず、ありのままの自分を受け入れようと決心したのだった。

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「The Cinemaholic」の記事より

「発達障害者は、他人の『お前はバカだ』とか『役立たず』といった暴言を許してはいけない。俺は逆再生に話せることで、人前でも自分らしく生きていける術を勝ち取ったんだ。俺の脳がいかに優れているかわかると、人は見る目を変えるんだよ」(ジョン・セビア・オースティンさん)

 今では、いくつものテレビやラジオ番組で、そのユニークな“天賦の才”を披露し、さらにはユーチューバーとしても活動を始めたジョンさん。長い回り道をしたけれど、ようやく自分を愛せるようになった彼は、同じような発達の障害を持つ人たちに、今日もまた勇気と共感を届けている。

参考:「Oddity Central」、「The Cinemaholic」、「John The Backwards Dude」、ほか

文=佐藤Kay

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