「mRNA」の注射1本で遺伝子治療が完了する時代まもなく到来へ! 治験で衝撃的効果、ゲノム編集技術CRISPRに画期的進展
2021.07.19 10:00
試験に参加した患者の1人、パトリック・ドハティ氏は父親もまたこの病気で失っている。
熱心なトレッカー兼ハイカーでもあるドハティ氏はある日、指やつま先のしびれや散歩での息切れなどの症状に気づいた後、父親を殺した症状であるトランスチレチンアミロイドーシスと診断された。
「予後は最悪です。これは非常に急速に悪化する病気です。ただただ恐ろしいです」(ドハティ氏)
ドハティ氏は治療の数週間後に気分が良くなり始め、改善が続いていると述べている。そしてたった1本の注射で今後の人生が晴れ渡ったものになることに感激しているのだ。
もちろん実用化に向けては、乗り越えなければならない障壁がいくつもあるため、今後も研究と試験が続けられていくことになるが、遺伝子治療が1本の注射で完了できる可能性が意味するものはきわめて大きい。CRISPRから派生した技術で将来世界中で何百万人もの人々の遺伝子疾患を救えるとすれば、人類社会にもたらす恩恵は相当に大きなものになるだろう。
参考:「Singularity University」、「GEN」、ほか
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