殺しまくる新種の“キラー植物”が発見される! “目的無く”無差別に生き物を殺しまくる… ヤバすぎる正体発覚!
西オーストラリアの高速道路脇で、新たな“毒草”が発見された――。そのタバコ属の毒草は、昆虫を捕獲して殺す“キラー植物”だったのである。
■新種のタバコ属の殺虫植物が発見される
現在、オーストラリア全土では未知の植物種(タバコ属)を探すプロジェクトが進行中だが、意外にも身近な場所で発見されたタバコ属は、なんと殺虫植物だった。
ロンドンの王立植物園、別名「キューガーデンズ(Kew Gardens)」に所属するマーク・チェース氏をはじめとする研究チームが、西オーストラリアの高速道路にあるトラック停留所の隣で見つけた未知のタバコ属。新たに植物図鑑に記載されることになるこのタバコは、ブヨ、アブラムシ、ハエなどの小さな昆虫を捕獲して殺す粘着性のトゲで覆われている。
虫を食べる「食虫植物」の存在は広く知られているが、虫を食べずに殺すだけの「殺虫植物」がタバコ属で発見されたのはこれが初めてのことで、「Nicotiana insecticida」(N.インセクティサイド)と名づけられた。
研究チームは種子を採取し、それらを栽培して詳しく観察した。N.インセクティサイドが昆虫を捕らえる粘着性の腺毛は、食虫植物のモウセンゴケの毛に似ているという。たとえ栄養素を吸収しなくても、N.インセクティサイドにとって昆虫を殺すことは有益である可能性があるという。
「それはアブラムシのような昆虫から植物を確実に保護します」(チェース氏)
また、殺した昆虫が腐敗する際、N.インセクティサイドが何らかの利益を得ている可能性も考えられるようだが、研究チームは今後さらなる観察を続けるという。
さらにチェース氏は、N.インセクティサイドが(同じように昆虫を殺すだけの)南アフリカのロリドゥラ属の植物に似ているかもしれないと指摘する。
「粘着性のある毛を全く問題とせず、この植物に寄り添って生息する虫がいます。彼らは、(粘着性のある毛で)捕らえられた昆虫を食べて脱糞しますが、地面に落ちた糞が植物の栄養になっているのです」(チェース氏)
しかし、このメカニズムがN.インセクティサイドでも起きているという証拠はまだない。
■続々と発見される危険な“キラー植物”
なお、N.インセクティサイドはオーストラリアによる商業利用がまだ承認されておらず、チェース氏のような植物学者には収集する許可が下りているものの、商業用途の開発は固く禁じられている。
チェース氏によると、N.インセクティサイドはかなり成長が早く、温室内のアブラムシやカビのブナを殺すためのバイオ防虫剤として使用できる可能性があるということだ。
この植物種は研究チームが新たに発見した7つのタバコ属のうちの1つである。N.インセクティサイドの他には、西オーストラリア州の小麦地帯の東端にある塩湖に沿って成長するニコチアナサリナ(Nicotiana salina)や、ノーザンテリトリーのウルル=カタ・ジュタ国立公園に分布するニコチアナワルパ(Nicotiana walpa)などがある。なお、ニコチアナワルパは、嵐が砂漠を襲った後にのみ成長するという独特の生態を有する。
また、新たに発表された研究によると、北米の西海岸に沿って沼地で育つ植物は、花でおびき寄せた昆虫を食べることが明らかになっいている。この植物、オモダカ目チシマゼキショウ科のトリアンサオキシデンタリス(Triantha occidentalis)は以前から知られていたものの、実は食中植物であったことが新たに判明したのである。
このように、これまで発見されてこなかった植物種が続々と陽の目を見る事態を迎えているわけだが、タバコ属の扱いにはじゅうぶんな注意が必要だ。
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