DNAや記憶は他人にも伝播する? RNAを交換することで記憶を共有する生物、人間は?

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 ネット社会の今日、重大なニュースは言葉や映像を介して人々に一瞬にして伝わるが、言葉を持たない生物はどのようにして重要な情報を共有しているのか。ある種の線虫は遺伝子レベルで記憶を共有しているというから興味深い。

■遺伝子レベルで情報を共有する線虫

 食べてお腹を壊したことがある食べ物は当然その後は苦手になるだろう。そしてこの苦渋の体験を人に話したり、文章にして残したりすればその食べ物が“お腹を壊しやすい食べ物”であるとして広く理解が得られるかもしれない。

 では言葉を持たない生物はこの種の情報をどうやって共有しているのだろうか。最新の研究では実験室の線虫はRNAを介してお腹を壊した体験の記憶を遺伝子レベルでシェアしていることが確認されていて興味深い。

 米・プリンストン大学の遺伝学者、コリーン・マーフィー教授の研究チームは昨年、実験室の線虫(C.エレガンス)が消化器系に問題を起こすが魅力的な食物源である緑膿菌への反応を詳しく調べた研究を発表している。

「New Atlas」の記事より

 研究チームによれば線虫はこの有毒な食事である緑膿菌から腸を介してRNAの鎖を吸収し、その中にはP11と呼ばれる非コードRNAの区域があることを発見した。

 この核酸の一部分は、線虫のゲノム内の対応するコードである「maco-1」と呼ばれる遺伝子に結合することがわかった。この遺伝子は感覚的知覚に重要な役割を果たすことがすでに知られている。結合した結果、線虫はこれ以降、緑膿菌を回避することを“学習”するのである。

 さらに驚くべきことは、線虫のこの行動の変化は子孫にも影響を及ぼし、少なくとも次の4世代にこの特定の微生物の食事を避けることが伝えられているのである。親の“お腹を壊した体験”がその子どもにも遺伝子レベルの記憶として受け継がれているのだ。親の記憶が子どもに伝わるというのは確かに驚異的な現象である。

 そしてこの現象は線虫だけでなくショウジョウバエやマウスにおいても見られるというということだ。

 同研究チームはこの昨年の研究をさらに一歩進め、この遺伝子レベル“学習”が子孫だけでなく周囲の個体にも“水平伝播”するという、さらに驚くべき研究結果が今年8月に「Cell」で発表された研究で示されることになったのだ。

「線虫が緑膿菌を回避することを学ぶことができ、その線虫を粉砕するか、ワームが泳いでいる媒体を使用して、その媒体または粉砕された線虫の溶解物を別の線虫に与えると、それらの線虫はその後、緑膿菌を避けることを“学ぶ”のです」とマーフィー教授は語る。いったいどういうことなのか。

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