【実話怪談】いわくつきの船、自殺した同僚の声、笑う女の顔が…!! 元航海士が語った“海上の怪異”
総トン数が100トンを超える船舶は、全世界で約88,000隻が確認されている。このうち商船(貨物船や客船)は約46,000隻だ。日本籍の商船は、世界全体のほぼ10%に当たる4,600隻といわれる。しかし、これらの海上事業は燃料の高騰、労働環境の過酷さ、またコロナ禍により昨今は厳しい状況に置かれている。このままでは漁業が衰退していく未来も懸念されており、決して先行きは明るいものとは言えないようだ
しかし漁業が、日本にとって経済のみならず国防にも関わってくる事案であることは論をまたない。なぜなら、漁村こそ日本列島の沿岸部において不審船や漂流外国人などを発見し、文字通り「異常」を政府・公官庁に知らせてきた民間の力だからだ。そして、その現場では、時にこの世ならざる「異常」まで報告されているようだ。2019年9月の記事を再掲する。
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古来より水場と霊の関係は枚挙にいとまがない。その闇と深さは文字通り、海のように果てしない。調査を進める中、ある航海士の話を聞くことができた。普段は陽気な海の男・H氏が目撃した海上の怪異、そして同僚の自殺。彼の耳に残る「一緒に行こう」の意味とは… ――宗教・オカルトの専門家・神ノ國ヲが報告!
――霊感はありますか?
H氏:いまはもう感じることはないのですが、30歳頃まで「霊感」のようなものがありました。視界の端に何か見えたり、後ろに気配を感じたり。学生のとき、バイト先の雑貨屋で「いつも後ろに誰か居る気がするんですよねぇ」って店長に話したら、「だからそこにいつも造花を置いてあるでしょ」と。あと、親父の葬儀でね、夢を見たんですよ。親父が「一緒に行こか」って。これは夢の中だ、何とか目を覚まさなくちゃ……と思うんです。でも、夢の中で金縛りに合っていて、いつのまにか呻いていたんでしょうね。母親が気付いて、私を起こしてくれて、事無きを得ました。
――海ではどんな心霊経験をされましたか?
H氏:世間には出ない話ですけど、いわく付きの船ってあるんですよ。建造時点で人死が出たり。着任当時から「この船は絶対出るからね、操舵機室には気をつけてよ」とか言われることも。あと同じ船で、なぜか階段を下りていく、ひどく長い黒髪の白いブラウスの女がいるんですよ。皆、誰だろうと降りていくんだけど追いつけない。見える人に言わせれば「いや、追いついちゃダメなものですよ、アレは」と。
H氏:あと、旅客船の航海士をしていたことがあるんですが、年に1、2回は客で飛んじゃう人がいる。船乗りの間ではよく見聞ききする話ですけどね。乗った人数と降りた人数が合わなくて、やっぱり荷物が残っててね。引っ張られちゃうのかな。わからないですけど。
一度、深夜の勤務中に奇妙なものを見ました。レーダーには何も写っていないのに、遠くに何かあるのが目視できる。船の操舵中ですからね。当たると大事ですし。何なんだと、じっと目を凝らしてみる。
すると何か白い影のようなものが遠くから近づいて来ているんですよ。あっ、これは見たらダメだ……と思いつつも目を離せない。どんどん近付いてくる。よく見ると、何か白い女の顔がニヤァと笑っている。背筋が凍りましたよ。これ以上近くなると、あと数メートルというところに来てしまう。慌てて、目を瞑って、うろ覚えの御経を唱えました。しばらくすると気配は消えていました。あれは何だったんでしょうね…。
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