「最後の晩餐」でイエスは弟子に食べられた?
キリストは弟子たちに食べられた!? 本当はめちゃくちゃ恐い「最後の晩餐」

※ こちらの記事は2016年5月21日の記事を再掲しています。
■本当の「最後の晩餐」とは?
新約聖書に記述されているイエス・キリストの重要事跡「最後の晩餐」。これはキリスト教会において「主の聖餐」として伝統的儀式となり、現代に至るまで受け継がれている。司祭によって聖化された赤ワインとパンはイエスの血と肉になる。信徒たちは、それを食べることで自らの体にイエスを取り込み、教会と合体するという儀式だ。
ほとんどの読者は、死を予期したイエスは弟子を集めて「最後の晩餐」に臨み、その後、逮捕・磔刑になったと考えているだろう。実際、聖書にもそう書かれている。ところが昨今、驚くべき新説が唱えられていることをご存知だろうか。哲学者のやすいゆたか氏らによると、「イエスは最後の晩餐で本当に弟子たちに食べられてしまった」というのである。
では、現代の新約聖書中の一書『ヨハネによる福音書』に記されている「最後の晩餐」で、イエスが弟子たちに語ったとされる言葉を見てみよう。
「わたしは命のパンである。あなたたちの祖先は荒れ野でマンナ(神が民に与えた愛の食べ物)を食べたが、死んでしまった。しかし、わたしは、天から降ってきた生きたパンである。このパンを食べるならば、その人は永遠に生きる。わたしが与えるパンとは、世を生かすためのわたしの肉のことである」(第6章46節)
「人の子の肉を食べ、その血を飲まなければ、あなたたちの内に命はない。わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得、わたしはその人を終わりの日に復活させる。わたしの肉はまことの食べ物、わたしの血はまことの飲み物だからである。わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、いつもわたしの内におり、わたしもいつもその内にいる」(第6章53節)
つまり新説では、ここで語られているパンとワインが比喩などではないというのだ。

■イエスは弟子たちに食べられた?
キリスト教やユダヤ教において、フェティシズム(呪物崇拝)は禁止されており、それは神を冒涜する行為となる。しかし、キリスト教会における儀式「主の聖餐」では、パンと赤ワインが聖化され、イエスの血肉とみなされる。これは、フェティシズムを排斥しておきながら、パンとワインのフェティシズムを信徒に強制するという、矛盾行為にほかならない。
それにもかかわらず、「主の聖餐」が現代に至るまで延々と続けられている背景には、これがどうしても継承しなければならない重要な儀式であるということ、すなわち「最後の晩餐」において本当に弟子たちはイエスの血肉を食しており、そこに大きなる意義が秘められているのではないかと考えられるのだ。そして弟子たちは、この出来事をたとえ比喩としてでも後世に伝えることを選択した。
つまり、こういうことだ。捕らえられ、処刑されることを予期していたイエスは、自らの役割を13人の弟子たちに受け継がせる必要性を感じた。しかし、精霊が宿っているのはイエス本人の体である。そこで自らの血肉を弟子たちに食べさせることで、彼らに憑依しようと試みた可能性があるのだ。
■3日後の復活は何だった?
では、イエスが本当に弟子に食べられたとすると、3日後に復活したというエピソードをどのように捉えたらよいのだろうか? 新説によると、イエスの血肉に宿る聖霊が、まさにそれを食べた弟子たちの体内に入り、憑依したのだという。
すると、イエスの人格は弟子の人格を圧倒し、弟子たちはイエスのように語り出す。「最後の晩餐」を経た弟子たちは、すでに「自分は“神の子”を食べ、“神の子”と一体化している」と信じ込んでおり、全能感が異常に高まり、集団催眠にもかかりやすくなっている。
そして彼らはイエスの復活を渇望しているため、イエスと似た素振りや言動をするほかの弟子を見て、イエスが復活したと思い込みやすい状態にあったのだ。
そう、すべては自らに宿る精霊を13人の弟子に移し、効率的な布教存続を図るというイエスによる企てだったというわけだ。イエス亡き後、弟子たちが捕らえられ、度重なる拷問を受けても死ななかったという逸話もあるが、これはイエスの聖霊が憑依していたからこその現象だったのかもしれない。
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