24の元機密資料から見るアメリカの実像! ミライ村虐殺事件、ホライズン計画、マピニサイレントゾーン(中編)

オレグ・ペンコフスキー

 オレグ・ペンコフスキーは、冷戦中にアメリカとイギリスにソ連の情報を提供していたソ連軍情報将校である。1962年の「キューバ危機」においてペンコフスキーは、キューバに設置されたソ連のミサイルの能力に関する貴重な詳細をアメリカ政府に提供した。

 しかし、ペンコフスキーはソ連の兵器能力に関する虚偽の情報をアメリカの諜報機関に伝えた二重スパイであったと指摘する説もある。一説ではペンコフスキーの諜報活動に関する機密解除された文書を読み解くと、彼の忠誠心はソ連に奉げられていたと解釈できるという。

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オレグ・ペンコフスキー 画像は「Wikipedia」より

アコースティック・キティー

 1967年のレポートによると、CIAは飼い猫を訓練してソビエト連邦をスパイするために数百万ドルを費やしていた。

「アコースティック・キティー(Acoustic Kitty)」と呼ばれるこのプログラムでは、電子機器を生きた猫に埋め込んでソ連施設内に送り込み、何の疑いも持たない冷戦のライバルを「盗聴」するように訓練していたのである。

 このほかにもCIAではハトに小型カメラを装着してソ連当局施設の上空に飛ばし航空写真を撮影する計画もあり、実際にアメリカ国内で何度もテストされていたこともかつての機密文書から明らかになっている。

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画像は「Pixabay」より

チューレ空軍基地米軍機墜落事故

 1968年、4発の水素爆弾を搭載した米軍のB-52爆撃機が極秘任務中にグリーンランドのチューレ空軍基地の近くで墜落した。

 墜落事故の後、アメリカとデンマークの当局者は現場で散乱した核爆弾の放射性残骸を回収するプロジェクトを立ち上げることになる。

 しかし数年後、デンマークとアメリカからのニュース報道は、4つの爆弾すべてが本当に位置を特定されたかどうかに疑問を投げかけた。

 2008年に「BBC」はチューレの事故に関する機密解除された文書に基づく記事を発表し、4つの水素爆弾のうちの1つが墜落現場から回収されなかったのだと報じた。

 そこでデンマークの首相は「BBC」の報道の根拠となる機密解除された文書の新たな調査を要求した。デンマークの学者スヴェン・オーゲ・クリステンセンが率いるその調査は「BBC」の報告が新たに機密解除された情報に基づいたものではなく、すでに機密解除されていた情報に基づくものであり、実際には4つの武器すべてが核爆発こそ起こしはしなかったが墜落時に破壊され、大規模な放射能汚染を引き起こしていたという。

 2009年3月に「タイム」誌はこの事故を史上最悪の核惨事の一つと評している。

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画像は「Wikipedia」より

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