14人を殺して「知識を吸収するため」脳を食べた? インドが震えたシリアルキラーの怖すぎる日記=印

 映画『スターシップ・トゥルーパーズ』では、人間の脳を吸い取り思考を分析するブレイン・バグが印象的だったが、他人の知識を得るために殺人とカニバリズムを繰り返した狂気のシリアルキラーがインドにいた。当時マディヤ・プラデーシュ州に住んでいたラジャ・コランダーは14人を殺害、被害者の脳を食べていたという。

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※ こちらの記事は2022年9月18日の記事を再掲しています。

14人を殺して「知識を吸収するため」脳を食べた? インドが震えたシリアルキラーの怖すぎる日記=印の画像1画像は、「YouTube」より

 2000年12月14日、印ウッタル・プラデーシュ州アラーハーバードで地元紙「Aaj Hindi」の男性記者、ディレンドラ・シンさんが行方不明となった。

 警察は携帯電話の通信記録を追跡し、シンさんが失踪から2日後にラジャ・コランダーという男が所有する固定電話に電話していたことを突き止めた。コランダーがシンさんの失踪に関与した疑いが強まり、同州ナイニにある農場内の家屋が捜索された。そこで警察は怖ろしいものを見つけた。

「14人を殺して食べた」

 警察はナイニの家屋で、頭蓋骨をはじめとした人骨に加えて、コランダーの日記を発見した。その日記には、カニバリズムを示唆する詳細な記述があった。

14人を殺して「知識を吸収するため」脳を食べた? インドが震えたシリアルキラーの怖すぎる日記=印の画像2
画像は「tv9hindi.com」より引用

 日記には、犠牲者の衣服を脱がせて「頭と陰部を切断した」ことが書かれていた。数々の報道によると、コランダーは犠牲者を射殺した後、遺体をいくつかの部位に切り刻み、遺体の一部(特に脳)を調理して食べたという。コランダーは犠牲者の「知識を吸収する」目的でカニバリズムを行い、頭蓋骨をトロフィーとして保存していたという報告もある。日記には、シンさんを含めて14人の犠牲者の名前が記載されていた。

 警察による捜査の結果、2001年にマディヤ・プラデーシュ州レワ地区にある池で、頭部を切断されたシンさんの遺体が発見された。

 2000年12月18日に逮捕されたコランダーだが、裁判では義理の弟であるヴァクシュラジ・コルもシンさん殺害に関与していたことを示す十分な証拠が提示された。検察によると、コランダーは違法な自動車取り引きを報道されるのを防ぐため、コルと共謀してシンさんを殺害したという。その一方で、コランダーが大量殺人鬼であり、さらに遺体を食べていたことについては証拠がなかった。逮捕から10年以上経った2012年、コランダーとコルは終身刑を言い渡された。

14人を殺して「知識を吸収するため」脳を食べた? インドが震えたシリアルキラーの怖すぎる日記=印の画像3画像は、「YouTube」より

シリアルキラーは三児の父親で有名人だった

 コランダーの本名はラム・ニランジャンである。彼は1962年、ウッタル・プラデーシュ州アラーハーバードにあるコリ族のコミュニティで生まれた。コリ族は漁業を生業とする先住民である。「ラジャ・コランダー」とは「コリの王」を意味する。

 コランダーの妻であるフーラン・デヴィさんは、パンチャーヤト制(長老会議制)の選出メンバーだった。コランダーとデヴィさんの間には娘1人、息子2人がいる。子供らの名前はそれぞれアダラット(法廷)、ザマナット(保釈)、アンドラン(抗議)で、法制度の構成要素に由来する。

 逮捕される前のコランダーは、政府が運営する工場で運転手および臨時従業員として働いていた。助けを必要とする人にいつも手を差し伸べる人物として地域では有名だった。一方で、自動車を略奪するギャングのリーダーでもあったという。

動画は、「YouTube」より

■事件から20年間後に無実を主張したコランダー

14人を殺して「知識を吸収するため」脳を食べた? インドが震えたシリアルキラーの怖すぎる日記=印の画像4画像は、「YouTube」より

 コランダーは、事件から20年以上経過した現在、Netflixのドキュメンタリー番組『インド凶悪殺人事件録: あるシリアルキラーの日記』で無実を訴えている。同番組には彼の家族のうち何人かも登場し、コランダーが人間の脳を茹でて食べたというのは真実ではないと主張した。

「これらの人々(検察官)は、1人ではなく14人の殺人事件の罪を私に負わせてきました。ウッタル・プラデーシュ州で起こった未解決の殺人事件をすべて私に押し付けたのです。私は(大量殺人の容疑については)無実だと言ってきましたが、誰も耳を傾けてくれませんでした。警察は事実をねじ曲げ、陰謀を企てた」(コランダー)

 現在、控訴が進行中のコランダーは、「釈放されるかどうかは、今の私には関係ありません」と述べ、最終的に自身の主張に沿った判決が下されること自体に意義があると強調した。

 コランダーはカニバリズムを行ったシリアルキラーなのか、それとも警察によって未解決事件の犯人に仕立て上げられたなのか、真実が明らかになる日は来るだろうか。

動画は、「YouTube」より


参考:「Decider」「The SportsGrail」ほか

文=標葉実則

タヒねばいいのに → しねはみのり → 標葉実則。エログロオカルトを得意とするライター。世界中の猟奇事件、奇病、フェチ、カルト宗教、オカルト、都市伝説、陰謀論などのアングラ情報を蒐集して文章化します。
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