世界の「失われた財宝6選」黒髭の隠し財宝、ナチスの金塊…ファンタジーではない!

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 財宝伝説は世界各地に存在する。日本でも徳川埋蔵金や第二次世界大戦の折に日本軍がフィリピンに隠したという山下財宝などが有名で、一攫千金を夢見るトレジャーハンターたちが今も血眼になって探し続けている。そこで今回は、世界の特に人気のある財宝伝説6つを英「Daily Star」からご紹介する。

■モンテスマの金銀財宝

attributed to Antonio Rodriguez (1636-1691) – http://www.britishmuseum.org/, パブリック・ドメイン, リンクによる

 15〜16世紀のメキシコで栄えたアステカは、スペインのコンキスタドール、エルナン・コルテスによって征服されて滅亡した。

 コルテスが最初に接触したアステカ王モクテスマ2世(モンテスマ)は、白い肌を持つコルテスを“神の使い”と考えて、自分の王位を明け渡すと述べ、財宝を彼に与えたとされる。だが、モンテスマは国内有力者らから弱腰を非難されて前言を撤回、スペイン人たちに立ち退くよう要求。コルテスはモンテスマにもらった財宝をテスココ湖に捨てて、逃亡する羽目になってしまった。

 この財宝は今もテスココ湖の底に沈んでいるとされ、過去何度も捜索が行われている。一方で、すでに発見されて米ユタ州に持ち去られたという話も存在する。

■黒髭の隠し財宝

画像は「YouTube」より

「黒髭」として有名な18世紀の海賊エドワード・ティーチは、莫大な財産をアメリカ東海岸のどこかに隠したという伝説がある。

 大西洋沿岸やカリブ海を荒らし回った黒髭だが、最期には1718年に英海軍のロバート・メイナード大尉らによって追い詰められて殺害された。これに先立ち、彼は強奪した財宝の多くを「自分と悪魔しか知らない」どこかに隠したと言われており、その後、多くのトレジャーハンターがその場所を探し回った。

 1996年、米ノースカロライナ州沖で彼の船『アン女王の復讐号』が発見された。そこから多数の遺物も見つかっているが、伝説に語られているほどの財宝は未だ見つかっていない。

■ナチスの金塊

 1930年代から40年代にかけ、ナチスドイツはヨーロッパ各地から多数の貴金属や美術品を略奪したことで知られる。1945年の敗戦直前、ナチスは財宝を埋めて隠したと噂されている。

 ナチスの財宝伝説はいくつかあり、特に有名なのはポーランドの「黄金列車」だろう。黄金を積み込んだ列車が現在のポーランド南西部の地下トンネルに埋められたというものだ。また、オーストリアのトプリッツ湖に時価にして数千億円分もの金塊が沈められたという話もある。なお、トプリッツ湖の調査では1956年に大量の偽造通貨が見つかっている。ナチスが敵国の経済を混乱させるために作った偽札である。

 

■フロレンティンダイヤモンド

Von Chris 73 / Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0, Link

 フロレンティンダイヤモンドはインド産のイエローダイヤモンドで、137.27カラットという大きな宝石である。

 その貴重さから伊フィレンツェのメディチ家の宝物とされたが、18世紀にメディチ家が消滅すると、フロレンティンダイヤモンドはロレーヌ公からオーストリアのハプスブルグ家にわたり、王冠を飾る宝石の一つとなった。

 20世紀に入りオーストリア=ハンガリー帝国が滅亡すると、皇帝の一族はスイスに逃げ延びた。この時、フロレンティンダイヤモンドを含む王冠の宝石を全て携えていたというが、銀行の金庫室に預けて以降、行方不明になってしまった。一族は管理を任せていたブルーノ・シュタイナーという弁護士を詐欺で訴えたが、彼は後に無罪判決を受けている。

 フロレンティンダイヤモンドは南米に持ち込まれたとも、再カットされて米国で売られたとも言われている。

■契約の箱

フランス南西部オーシュにあるサント・マリー大聖堂のレリーフに彫られた契約の箱 Vassil投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, リンクによる

 映画『インディ・ジョーンズ』シリーズなどでもおなじみ、契約の箱(アーク)。旧約聖書によると、契約の箱は純金で覆われており、中には神がモーゼに与えた十戒を刻んだ石版が収められているとされる。契約の箱はエルサレムの第一神殿に安置されたが、紀元前586年、バビロニア軍によって神殿と共に破壊されてしまったという。

 エチオピアにあるシオンのマリア教会は契約の箱を所有していると主張しているが、それを認めているのはエチオピア正教会のみである。『失われたアーク』を今なお多くの人々が探し求めている。

 

■リマの秘宝

ココ島。画像は「Wikimedia Commons」より引用

 中米コスタリカのココ島には『リマの秘宝』と呼ばれる財宝伝説が存在する。スペインがインカ帝国から略奪した金銀財宝が、この島のどこかに隠されているというものだ。

 1820年、ペルーのリマにホセ・デ・サン=マルティン率いるペルー解放遠征軍が迫ると、当時ペルーを支配していたスペイン人たちは、16世紀に略奪したインカ帝国の財宝を安全な場所に移動させようと画策した。財宝を託されたのは英海軍大尉ウィリアム・トンプソンであったが、彼は船でココ島に向かう途中でスペイン人たちを殺害してして、財宝を我がものとしてしまった。

 トンプソン一行はココ島のどこかに財宝を埋めて状況が落ち着いたら発掘しようと目論んでいたが、裏切りを知ったスペインに捕らえられてしまう。トンプソンとその部下ジェームズ・フォーブスは「財宝のありかを教える」と言って再びココ島に向かい、隙を見て逃亡を図った。二人は通りがかった船に乗って逃げ延びたが、トンプソンの行方はわかっていない。一方、フォーブスは米カリフォルニアに逃げ延びて、二度とココ島に戻ることなく生涯を終えた。

 以来、数百にも及ぶトレジャーハンターがココ島を探し回ったが、今なお財宝は見つかっていない。豊かな自然が残るココ島は(映画『ジュラシックパーク』シリーズの舞台となる島はこの島がモデルといわれている)、現在国立公園として保護されており、コスタリカ政府は「財宝など存在しない」と発掘を禁じている。

参考:「Daily Star」「Wikipedia」ほか

 

※当記事は2021年の記事を再編集して掲載しています。

TOCANA編集部

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