【終末予言】世界が終わるはずだった10の日付
人類は長い歴史の中で「世界の終わり」を繰り返し予言してきた。中には具体的な年や日付まで示す大胆なものもあったが、もちろんこれまでのところ全て外れている。今回は、特定の日付が予言された10の例を紹介しよう。
西暦400年
フランスのトゥールで司教を務めたマルティヌスは、世界が西暦400年頃に終わり、イエス・キリストが再臨すると確信していた。彼は「反キリストはすでに誕生している」と記したが、この予言は当然ながら実現しなかった。しかし、彼自身の人生は予言通り、西暦400年の少し前に終わりを迎えた。
793年4月6日
スペイン北部リエバナの修道士ベアトゥスは、750年頃に生まれた僧侶で、『黙示録注解書』を執筆し、世界の終わりが793年4月6日に訪れると予言した。しかし、その日付が過ぎても世界は続いていた。彼の信者たちがその後どう感じたかについての記録は残っていない。
1368年(または1370年)
14世紀フランス王国の神学者、預言者、錬金術師であるルペシッサのヨハネスは、教会の腐敗を批判し、1368年または1370年に世界が終わると予言した。しかし、この予言も実現せず、彼は数多くの預言に満ちた書物を書いた罪で、14世紀半ばに獄死したという。
1504年
イタリアのルネサンス期の画家サンドロ・ボッティチェリは、『神秘の降誕』という作品で、1504年頃に終末が訪れると予言した。しかし、彼の予言は実現せず、作品は今日でも芸術として称賛されている。
1524年2月20日(または1528年)
ヨハネス・シュテフラーは、1524年2月20日に地球が洪水で覆われると予言したドイツの天文学者だ。予言は外れたが、彼は日付を修正して1528年を新たな終末の日とした。しかし、これも実現せず、シュテフラーは1531年に亡くなった。
1555年
ピエール・ダイイは、14〜15世紀に活躍したフランスの神学者で、人類の存在が7000年に達する1555年に世界が終わると予言した。彼は自分が亡くなる1420年よりもはるか先の未来を予言していたが、後に1789年に反キリストが現れるとも述べた。彼の予言はクリストファー・コロンブスにも影響を与え、コロンブスは自らの探検が終末を招くと信じ、新世界へと航海に出た。
1689年
ピエール・ジュリューは、17世紀後半から18世紀初頭にかけてフランスのプロテスタント運動を指導した人物である。1686年、彼は「予言の成就」という書物を発表し、1689年に終末が訪れ、反キリスト(彼にとっては教皇)が打倒されると予言した。しかし、この予言は実現せず、彼の終末思想は多くの人々の期待を裏切ったものの、オレンジ公ウィリアムによるイングランド侵攻に影響を与えた。
1831年(および1847年)
ハリエット・リバモアは、19世紀初頭のアメリカで活躍した女性説教者である。彼女は1831年に世界の終わりが近いと説教し、その後もアメリカ各地を巡り終末が1847年に訪れると予言した。しかし、予言は外れ、リバモアはその後も約20年生き続けた。彼女の終末予言は、当時の多くの宗教運動と同様に失敗に終わったが、その影響力は一時的に広がった。
1873年
ジョナス・ウェンデルは、19世紀半ばのアメリカで活躍したアドベンティスト派の説教者である。彼は1840年代のウィリアム・ミラーの予言に影響を受け、1873年に世界の終わりが来ると予言した。しかし、この予言もまた実現せず、ウェンデル自身もその年に亡くなった。しかし、彼の教えは後にチャールズ・テイズ・ラッセルなどに影響を与え、宗教運動に新たな波をもたらした。
1977年
ウィリアム・マリオン・ブランハムは、20世紀前半のアメリカで活躍したペンテコステ派の説教者である。彼は、1946年に天使から啓示を受けたと主張し、1977年にキリストの再臨があると予言した。彼の予言は多くの信者に支持されたが、ブラナム自身は1965年に交通事故で亡くなり、予言が外れた事実を見ることはなかった。
紹介した通り、これまで多くの終末予言が外れてきたわけだが、それはノストラダムスの大予言やマヤ文明の終末論も同様である。人類は常に「終わり」を想像し続けてきたが、その度に新たな未来が開かれてきた。結局のところ、我々が直面する真の終末は、予言ではなく、我々自身の行動にかかっているのかもしれない。
参考:Listverse
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