【実録】もしもコックリさんが止まらなくなったら…20年後に襲いかかる恐怖とは!?

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――巫女の家系に生まれた霊能ライター「田口ゆう」が暴露!

 コックリさんは漢字で書くと「狐狗狸さん」――諸説あるが、19世紀後半に欧米で流行った「テーブル・ターニング(table turning)」が由来だと言われている。日本では19世紀末から流行り始めた。伊豆・下田の外国人船員が、ウィジャボード(Ouija board:降霊術に使われていた文字盤)で遊んでいるのを日本人が真似たことが始まりだという説がある。

 当時は心霊現象と考えられていたが、今では『予期意向(あらかじめ回答を予期する方向にコインを動かしてしまう)』と『不覚筋動(筋肉が無意識に動くこと)』の2つから生じる現象だと説明される(井上円了説)。しかし、筆者は今でも忘れられない出来事のゆえに、やはり「コックリさん(狐狗狸さん)」は危険な降霊術だと考えている。

 日本に持ち込まれたウィジャボードは、狐の霊を呼び出す降霊術として流行し「コックリさん(狐狗狸さん)」と名前を変えた。「はい、いいえ」「鳥居」「男、女」「0から9までの数字」「五十音表」を書いた紙を机の上に置いて、その紙の上に十円玉(硬貨なら何でもよい)を置き、皆で人差し指を添える降霊術を、読者も一度はしたことがあるのではないか。筆者が小学生のころは「コックリさん、コックリさん、教えてください」と呼びかける方法が流行った。なお「コックリさん」が「エンジェルさん」に変更されるなど、他のバリエーションも存在する。

Amy_GillardによるPixabayからの画像

 小学校時代より霊感体質だった私は、交通事故で亡くなった同級生の霊を交差点でみて、怖くて立ちすくむような経験もあった。そして高学年の頃、いつもの仲良しメンバーで「コックリさん(狐狗狸さん)」を行った。占う内容は、その年代の女の子らしく、片思いの男子が自分を好きかどうか。普通、机の上でするものだが、当時は質問の内容を誰にも知られたくなくて、夕暮れの公園のベンチの上でやるのが定番だった。

 あの日、もうだいぶ日が落ちていた。「コックリさん、コックリさん、N君の好きな女子は誰ですか?」と聞くと、10円玉がぐるぐると紙の上を激しく動き出す。いつもなら特定の名前を指して止まるのに、動き回って止まらない。一人、一人と「怖いよ、どうしよう」「指を離したい」と言い始める。皆が軽くパニック状態になったその瞬間、腐った生ゴミのような強臭を感じ、吐きそうになるほどだった。同時に、全員が「お腹が痛い!」と悲鳴を上げた。キリキリするような痛みを胃に感じたが「コックリさん」は終わりの儀式をしなければ終われない。「コックリさん、コックリさん、どうぞお戻り下さい」とお願いし、十円玉が「はい」に移動してから、御礼を言わないと呪われるという言い伝えがあるからだ。

 パニックになりながらも急いで終わりの儀式を行う。十円玉が「はい」ではなく「し」「ね」と動いた。恐怖のあまり悲鳴を上げて、終わりの儀式もせずに走って逃げかえった。その後、仲良しグループの中で、その話題は禁句になった。

 あれから20年以上が経ち、日々、心霊相談に乗りながら霊能者として活動している。そんなある日、一通のメールがきた。開封しようとすると、小学校のあの時とそっくりな腐臭がしたと思ったら、突然、激しい腹痛に見舞われた。あの日の比ではない腹痛に冷や汗をかきながら、メールを開封すると画面から狐が飛び出してくるように見えた。相談内容は予感していたとおり「稲荷神社に行ってから調子が悪い」というものだった。

 これは一人では解決できないと思い、当時の拝み屋パートナーに電話をした。開口一番、拝み屋は「それ、狐じゃありませんよ」と見抜いて、電話越しに何かを唱える声が聞こえると痛みと異臭は消え去った。曰く「稲荷神社に限らず、古い神社仏閣はいったい何を祀っているか分からない。それに元はいい神だったとしても、長年、放置されていればそれは祟り神になり人に害を及ぼす」とのこと。目撃した狐の霊は、神様どころか祟り神だったのだ。

画像は「Amazon」より

 霊能者として相談に乗っていた時期、「神社仏閣に行った後、体調を崩した」という相談を多く受けた。ほとんどの場合「手入れされていない古い神社や寺院でお祈りをした」というケースだった。道端のお地蔵さんや祠などに、手を合わせお祈りする習慣がある人も多いだろう。しかし、よく考えてみてほしい。

 お地蔵さん(地蔵菩薩)は、賽の河原に集まった子供たちを鬼から救う存在だ。つまり供養のために建立されるのだから、そこで行き倒れした人たちを鎮魂していることも多い。風水学的に言えば、行き倒れや餓死者が多く出る場所だからこそ、お地蔵さんを建立するのだ。おとぎ話に「笠地蔵」があるが、お爺さんは6体の地蔵の近所に住んでいるので、風水上いい場所に住んでいたとは言えない。風水師の中には、お爺さんがあの場所に住んでいなければもっと早くお金持ちになったし、貧乏じゃなかった!という人もいる。だから由来も不明で、誰からも手入れもされていない神様・仏様に手を合わせることは良いこととは言えない。日本人の風習とはいえ、まさに触らぬ神に祟りなしの結果を生むかもしれないからだ。

 現在、中高生の間で、21世紀の「コックリさん(狐狗狸さん)」とも呼ばれる「チャーリーゲーム」が流行っている。「コックリさん(狐狗狸さん)」が欧米発祥なら、「チャーリーゲーム」はメキシコ発祥と言われている。「Charile, Charile, are you here? ?(チャーリーさん、そこにいるの)」からスタートする「チャーリーゲーム」。狐狗狸さんがお稲荷さんならば、「チャーリーゲーム」で呼び出すのは「悪魔テスカトリポカ」だ。古くからの神話に、メキシコの民衆は生贄として、生きた人間の心臓をテスカトリポカに捧げていたという。

 「コックリさん(狐狗狸さん)」でも危険なのに、悪魔テスカトリポカを呼び出すのは、いかにもヤバそうだ。試したネットユーザーらによれば「コックリさん(狐狗狸さん)」同様「呪われる」「パニックになった」「体調を崩した」との報告が相次いでいる。

 はっきり言おう。筆者は絶対に試したくない。今、この原稿を書いているだけで、吐き気と頭痛がし、ひどい肩の痛みもあり、鎮痛剤を飲まざるを得なかった。いや、それでも試してみたい……という物好きで無謀な方は、現代版「コックリさん(狐狗狸さん)」の「チャーリーゲーム」にチャレンジしてみるといいだろう。何が起きても不思議ではない。しかし、何が起きても自己責任だとだけ言っておこう。

 

※当記事は2021年の記事を再編集して掲載しています。

文=田口ゆう

35才で高熱を出して霊感に目覚める
共感覚者で人の感情に色がついて見える
マイノリティ向けweb「あいである広場」編集長

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