本当にあった常軌を逸する催眠術がヤバすぎる…! 催眠強盗、麻酔なし手術…

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 18世紀後半、ドイツのフランツ・アントン・メスメル医師が提唱したメスメリズムを発展させる形で開発された催眠術。19世紀以降、催眠術は一般市民の間にも浸透し、世界各地で多くの人が実験や実践を繰り返してきた。医師の中には、催眠術を麻酔代わりに使用する者もいたほどだ。ここ日本でも一時期大流行を見せた催眠術だが、時には事件の引き金になることも……。今回は、実際に行われた信じられない催眠術5選を紹介しよう。

■子ども相手に集団催眠

 1912年にドイツ・ベルリンで、1人の男性教員が子ども相手に集団催眠を実践した。彼は常日頃から、労働者階級出身の子どもは大声で無礼な上、扱いにくい生徒だと考えていた。そこで、興味があった催眠術を大勢の生徒に試すことにしたのだ。生徒たちは授業終了時に催眠状態から解放されたものの、中には催眠術にかからなかった生徒もいた。そして、異変に気づいた生徒数人が親に催眠術のことを明かしたことで男は逮捕され、懲役10日間の実刑が下されたという。

 

■食べた物を忘れる催眠療法

 時に催眠術は、病気の症状緩和に役立つことも。1899年には、催眠療法によって胃に問題を抱える女性の症状が緩和された事例が報告されている。胃の不調から、摂取した食べ物を全て吐き出してしまう症状に苦しむ女性に、医師が催眠術による治療を提案。医師はまず彼女に、実際には口にしていない食べ物が胃に残っている、という暗示をかけた。しかしこの催眠療法は何度試みても上手くいかず、女性は嘔吐し続けるだけだった。そこで医師は、実際に摂取した食べ物を忘れるという暗示を試みた。すると女性は食べた物を吐き出すことなく、催眠療法は無事に成功したという。

 

■自己催眠で“麻酔なし手術”を実施

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画像は、「WIKIPEDIA」より

 20世紀初頭には催眠術は多くの一般市民にまで浸透し、中には自己催眠を実践する人々まで現れたほど。さらに、自己催眠によって1時間に及ぶ手術を乗り切った強者も……。1902年、悲惨な事故に巻き込まれた英国人男性A.J.クラークは、片手の甲に深い傷を負った状態で病院に搬送された。手術前、クロロホルム麻酔を使おうとした医師をクラークは制止。そして自己催眠状態に入った彼は、施術中に一切目を覚ますことなく手術は無事終了。目を覚ましたクラークに異常は見当たらなかったという。

■催眠術で強盗

 1900年代には、催眠術が原因で発生した犯罪がいくつも報告されている。逮捕者の多くは、体が自らの意志に反し、見えない力によって動かされたと主張していたという。1923年、ドイツの研究所から700万ドイツマルク(現在の日本円でおよそ4億円)相当の設備が盗まれる事件が発生し、関与した疑いで1人の女性が逮捕された。しかし、その女性は2人の男から催眠術をかけられたと供述。実際、その男2人には過去にも女性に催眠術をかけた前科があり、女性は釈放されるとともに、男らは刑務所送りになっている。

 

■催眠術で観客を射殺

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画像:Internet Archive Book Images / Image from page 35 of “Breeder and sportsman” (1882) (from Flickr, CC BY 2.0)

 1924年には、オーストラリア人の教授が催眠術の腕前を披露するためにショーを開催した。観衆の中に1人の警察官を見つけた教授は、彼を舞台上に呼び、催眠術をかける。そして警官に1本の杖を“銃”だと言って手渡したうえ、「観客を撃ち、その中で騒いだ者を逮捕しろ」と暗示をかけた。すると警官は、言われた通り杖を観客に向けたが、射撃不可能なことに気づくと腰から本物の銃を引き抜き、観客に向かって発砲。教授が開催した催眠術ショーは、最終的に観客3人が死亡する殺人事件に発展してしまった。教授はその後、騒ぎを起こした張本人として逮捕されている。

参考:「LISTVERSE」、ほか

 

※当記事は2017年の記事を再編集して掲載しています。

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