【真似るな危険】死者100人超「失神チャレンジ」、洗剤を食う若者たち… SNSが生んだ“最悪に危険なチャレンジ”5選

ますます影響力を増すソーシャルメディアは特に若者たちを行動に駆り立て、“チャレンジ”のトレンドを生み出している。
ほとんどの“チャレンジ”は無害で無邪気な娯楽である一方、専門家はきわめて危険である“チャレンジ”について懸念を表明している。
アメリカの「オメガ法律事務所」は新たな報告書の中で、近年ソーシャルメディアを席巻した最も危険な“チャレンジ”を5つ取り上げて警鐘を鳴らす。
1.ブラックアウトチャレンジ
ブラックアウトチャレンジ(Blackout Challenge) とは、意識を失うまで意図的に自分の首を絞めたり、息を止めたりする非常に危険な行為を伴うインターネット上の“チャレンジ”で、別名「窒息ゲーム」や「失神チャレンジ」とも呼ばれている。
ブラックアウトチャレンジは2022年に初めて広まり、主に10~14歳の若者が挑戦したという。
オメガ法律事務所の報告によると、この挑戦に挑んだ後に死亡した人は100人以上に上るという。
参加者は一時的に高揚した状態に達することを期待して、意図的に酸欠状態に陥る。
このチャレンジは非常に危険で、目の充血、ひどい頭痛、首の組織や血管の損傷、脳損傷、そして最悪の場合は死に至るのだ。
2.タイドポッドチャレンジ
アメリカではカラフルなカプセルに入った、キャンディーのような見た目の「タイドポッド(Tide Pods)」という洗濯洗剤が売られているのだが、なんとこのタイドポッドを食べてみるという「タイドポッドチャレンジ」が少年少女の間で流行した。
多数の衝撃的な動画がソーシャルメディアに投稿され、YouTubeでは 「危険な活動」を奨励しているとして「タイドポッドチャレンジ」の動画を削除した。
このチャレンジは、化学熱傷、嘔吐、中毒、接触性皮膚炎などさまざまな負傷を伴い、「2016年から2020年の間に、18歳未満のタイドポッドチャレンジ参加者が3万5000件の緊急治療室への受診(その後、12.5%のケースで入院が必要)をしたことが確認された」とオメガ法律事務所は説明する。
3.ミルククレートチャレンジ
各種の飲料商品を店舗に納品する際に使われるケース(ビールケースや牛乳ケース)は、アメリカではミルククレート(milk crate)と呼ばれているが、2020年に「ミルククレートチャレンジ」と呼ばれるトレンドがソーシャルメディアを席巻し、主に15~18歳の若者の注目を集めた。
参加者は牛乳ケースを階段状に積み上げて登る危険なチャレンジを動画に収めて投稿している。
オメガ法律事務所によると、2020年から2021年にかけてこの傾向により、脳震盪、打撲、擦り傷、骨折、さらには脊髄損傷や麻痺など、救急治療室で治療を受けた負傷は8107件に上った。
怪我の原因は、木箱から落ちる(32%)、転ばずに木箱にぶつかる(23%)、木箱につまずく(12.9%)と報告されている。
4.ファイヤーチャレンジ
10~14歳の子供たちに最も人気があったのは、自分の身体にコロナ禍で普及した手指用の消毒液をかけて 自分に火をつける「ファイヤーチャレンジ」である。
「この危険な挑戦が、さらに深刻な結果をもたらす可能性を想像するのは難しくない」とオメガ法律事務所は警告する。
悲惨なことに複数人の参加者が身体の45~50%に火傷を負い、呼吸器系の損傷や感染症を経験した者もいた。
5.ベナドリルチャレンジ
花粉症や湿疹などのアレルギー症状を抑えるアメリカの医薬品「ベナドリル(benadryl)」は抗ヒスタミン薬で、多めに服用すると幻覚を引き起こしハイになれるとの誤った認識が広まり、「ベナドリルチャレンジ」が2023年にソーシャルメディアでトレンドとなった。
この恐ろしい流行により、チャレンジャーは危険な量のベナドリルを服用するようになり、中には一度に14錠も服用した者もおり、一部で心臓障害、発作、呼吸困難などの副作用を招いた。
データによれば「ベナドリルチャレンジ」でも多くの若者が入院し、少なくとも1人の10代の死亡が報告されているという。
アメリカでは、Instagramユーザーが1億6800万人、TikTokユーザーが1億8300万人いると見積もられ、特に10代や若い世代にきわめて強い影響力を及ぼしている。注目を集めることが目的の危険なトレンドは瞬く間に広がり、参加すれば悲惨な結果を招くことを改めて確認しておきたい。
参考:「Daily Mail」ほか
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