密室で20回刺されていたのに自殺!? 未解決の怪死事件「エレン・グリーンバーグの謎」
密室で20回刺されていたのに自殺!? 未解決の怪死事件「エレン・グリーンバーグの謎」と恐るべき偽装工作のシナリオ

鍵のかかった密室で、27歳の女性が全身を20回も刃物で刺されて死んでいた。警察はこれを「自殺」と断定したが、あなたなら信じられるだろうか?
2011年、アメリカ・フィラデルフィアの高級マンションで起きた「エレン・グリーンバーグ事件」。この不可解すぎる死は、長年オカルトファンやネットの犯罪捜査マニアたちの間で激しい議論の的となってきた。
本当に彼女は自ら命を絶ったのか、それとも「完璧な偽装工作」によって他殺が隠蔽されているのか。現在も続くこのミステリーの深淵に迫る。
Any updates on the Ellen Greenberg case? Her poor family
by in philadelphia
破られた「密室」のトリック?
警察が「自殺」と判断した最大の根拠の一つは、現場となったマンションの603号室のドアが、内側からスイングラッチ(U字型のチェーンロックのようなもの)で施錠されていたことだ。ジムから帰宅した婚約者のサミュエル・ゴールドバーグ氏は、「ドアを壊して中に入った」と証言している。
いかにもミステリー小説の古典的な密室だが、遺族側の専門家はこの状況に疑問を呈している。
「もし本当に力任せにドアを蹴破ったなら、金具やドア枠に特有のねじれや破壊痕が残るはずだが、初期の現場写真にはそれが明確に写っていない」というのだ。さらに一部の犯罪学者によれば、クレジットカードや釣り糸を使えば、外からドアを閉めた後にスイングラッチをかけることは技術的に可能だという。つまり、この「密室」が犯人によって作り上げられた舞台装置だった可能性も否定しきれないのだ。
不自然すぎる「綺麗すぎる現場」と「フルーツサラダ」
人間が自分自身を20回も刺し、そのうちの何発かが心臓や脊髄に達している状況を想像してほしい。通常であれば現場は大量の血が飛び散り、凄惨な状態になるはずだ。
しかし、エレンの遺体周辺の壁や家具には、凶行の激しさに反して血飛沫が異常に少なかったと指摘されている。これが「自殺説」の信憑性を揺るがし、「別の場所で襲われ、ここに運ばれたのではないか」あるいは「犯人が現場を部分的に掃除したのではないか」という他殺説を後押ししている。
さらに不気味なのが、キッチンのカウンターに残されていた「作りかけのフルーツサラダ」だ。
まな板の上にはオレンジと包丁が静かに置かれていた。これからフルーツを切ろうとしていた女性が、突然狂ったように自分を20回も刺し始めるだろうか?
他殺説を支持する人々は、日常の作業をしていた彼女を何者かが背後から襲い、事件を「衝動的な自殺」に見せかけるために現場をセットしたと考えている。

死後に刺された傷と「白いタオル」の謎
決定的な対立点は、遺体の傷の鑑定結果だ。
警察側の法医学者は、いくつかの傷が浅いことから「自殺特有のためらい傷」と解釈した。しかし、遺族側が依頼した世界的権威の法医学者シリル・ウェクト博士らの再鑑定では、全く別の見解が示された。
特に首の後ろにあった「18番目の傷」。この傷の周辺組織からは出血の痕跡が確認されなかったという。法医学において出血がないということは、「その傷がつけられた時、すでに心臓は止まっていた(死後につけられた)」可能性を示唆する。もしエレンがすでに死んでいる状態で首を刺されたのなら、自殺説は完全に崩壊することになる。
また、見落とされがちなのが、遺体が胸や顔のあたりに「白い清潔なタオル」を抱え込むように持っていたことだ。
自らを刺している人間が、わざわざ清潔なタオルで血を拭おうとするだろうか? 犯罪心理学では、犯人が罪悪感から遺体に布をかけたり、遺体を移動させる際に指紋を残さないためにタオルを使ったりするケースが報告されている。これもまた、第三者の介在を疑わせる不気味な要素だ。

迷宮入りした「55分間」の真実
婚約者がジムに出かけた午後4時45分から、遺体を発見した午後5時40分までの「55分間」。
エレンのパソコンには自殺に関する検索履歴が残されていたというが、それが本当に彼女自身の手によるものなのかも、今となっては誰にも分からない。もし犯人が現場に慣れた人間であれば、この55分間は、殺害から隠蔽工作までを完了させるのに十分な時間だったかもしれない。
密室、20回の刺し傷、作りかけのサラダ、そして真っ向から対立する法医学の見解。
日本の「未解決事件」や「怪死事件」でも、初動捜査の見立てが後々まで尾を引くケースは多いが、この事件の謎はあまりにも深く、そして不気味だ。
彼女は本当に自ら命を絶ったのか、それとも精巧なシナリオを描いた犯人が今もどこかで笑っているのか。603号室のドアの向こうで起きた真実は、今も固く閉ざされたままだ。
参考:Wikipedia、Mysterium Incognita、ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊密室で20回刺されていたのに自殺!? 未解決の怪死事件「エレン・グリーンバーグの謎」と恐るべき偽装工作のシナリオのページです。密室、自殺、未解決事件などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで