【2100年前のUFO遭遇】戦争勃発の瞬間に「溶けた銀の塊」が降ってきた!?
【2100年前のUFO遭遇】戦争勃発の瞬間に「溶けた銀の塊」が降ってきた!? 古代の天才歴史家プルタルコスが記録した“空の異変”

UFOは現代だけの現象ではない。今からおよそ2100年前、二つの大軍が殺し合いを始めようとした瞬間、晴れわたった空が突如として裂け、燃え上がる巨大な物体が両軍のあいだに降ってきた——。
この出来事を書き残したのは、雑誌の記者でも目撃証言を集めた研究家でもない。古代ギリシャを代表する歴史家にして伝記作家、あのプルタルコスその人である。彼が遺した記録は、人類が空に見た「説明のつかない何か」の、最も古い詳細な証言のひとつとして今も語り継がれている。
プルタルコスが記した「溶けた銀の塊」
舞台は紀元前74年、小アジアのフリギア地方、オトリュアと呼ばれた土地である。
ときは第三次ミトリダテス戦争のさなか。ローマの将軍ルクッルスは、強大なポントス王ミトリダテス6世、そしてスペインから合流した将軍マリウスの軍勢と対峙していた。両軍はまさに戦端を開こうと隊列を整え、緊張が頂点に達していた。
ところがプルタルコスの伝記『ルクッルス伝』第8章によれば、天候の変化はまったくないにもかかわらず、突如として空が裂け、炎をまとった巨大な物体が両軍のあいだに落下したという。その形は酒や葡萄酒を蓄える壺(ピトス)のようであり、色は溶けた銀そのものだったと描写されている。
予期せぬ天空の異変を前に、ローマ兵もポントス兵もただ呆然と立ちつくした。そして両軍は戦意をそがれるようにして互いに兵を引き、その日の決戦は回避されたと伝えられている。
後世「オトリュアの怪現象」とも呼ばれるこの記録は、形状・色・状況までもが具体的に書き残されている点で、古代の天空目撃譚のなかでも際立っている。
ローマの空を満たした「異象」の数々
空に現れた奇怪な物体の記録は、これ一件にとどまらない。
プルタルコスの記述からほどなく、紀元前76年には博物学者の大プリニウスが『博物誌』のなかで、もう一つの天空現象を書き留めている。彼によれば、燃え盛る星のような炎が空に現れ、降下しながら次第に縮んでいき、ついには月ほどの大きさになったかと思うと、再び天高く舞い上がり、純粋な光へと姿を変えたという。
さらに時代を下ると、ユリウス・オブセクエンスがまとめた『驚異の書(プロディギオルム・リベル)』には、紀元前3世紀から1世紀にかけてローマ各地で観測された無数の「凶兆」が記録されている。空を飛ぶ盾、燃える松明、夜空を横切る光——その描写の一部は、後世のUFO研究者たちの目を強く引きつけることになった。
こうした天空の異変を、古代の人々は神々が下す前兆として畏れ、戦の勝敗や国家の運命と結びつけて受け止めていた。空に何かを「見て」きたという感覚は、人類の歴史と分かちがたく結びついているのだ。

偶然か、それとも歴史を貫く「何か」か
これらの古代記録に、現代のUFO研究者たちは強い関心を寄せてきた。
フランスの著名な研究者ジャック・ヴァレは、著書『ワンダーズ・イン・ザ・スカイ』などを通じて、未確認の航空現象は現代特有のものではなく、人類の記録された歴史を一貫して貫いていると主張した。
スペインの研究者サルバドール・フレイヘードに至っては、これらの「知性」が戦争や流血に引き寄せられている可能性すら指摘している。確かにオトリュアの一件も、まさに殺し合いが始まる寸前に起きていた。
一方で、慎重な見方も忘れてはならない。オブセクエンスが記録をまとめたのは、出来事から数百年も後のことだった。彼の関心はあくまで「神々の前兆」を集めることにあり、正確な気象や天文の記述ではなかった。隕石、彗星、幻日(太陽の周囲に光が現れる大気現象)といった自然現象が、神話的な語彙で誇張されて伝わった可能性は十分にある。
それでも、プルタルコスという一級の歴史家が、形と色を具体的に添えて書き残した「溶けた銀の塊」の正体は、隕石ひとつで片づけるにはあまりに鮮烈だ。
二つの軍隊の運命を一瞬で変えたあの物体が、自然の偶然だったのか、それとも空の彼方から人類の戦を見つめる何者かの仕業だったのか——その答えは、2100年の時を経た今も、フリギアの空に浮かんだまま定まっていない。
参考:Inexplicata、Plutarch, Life of Lucullus(Penelope/University of Chicago)、ほか
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