ポテチの「サクサク」が止められない3つの理由! 人間の進化に関係!
ポテトチップスに代表されるようなサクサクのスナック菓子、美味しいですよね。某お菓子の「やめられない、とまらない」というキャッチコピーは本当にその通りで、ついつい食べ過ぎてしまいます。こうした歯ごたえの良い食べ物は食欲を増進する気がしますが、なぜこんなにも魅力的なのでしょうか。こんなニッチなことについて、脳科学を専門とする南カリフォルニア大学のジョン・アレン教授が、人類の食文化とともに論じています。
■人間が“サクサク”を好きな理由
1、過去の記憶
まず、人間が進化を遂げる中で、サクサクとした食感を選好してきたことによって生き抜いてきたという事実があります。人類の祖先である哺乳類は栄養源として昆虫や植物を食べていました。甲殻をもつ虫をパリパリっとかポリポリっといただいていたわけですね。そのほかにも、植物の実や茎とか葉っぱも食べていました、シャキシャキとした新鮮な植物は現代でも人気がありますね。
つまり、当時有用な食べ物であった昆虫や新鮮な植物は皆、サクサクとかシャキシャキとか歯ごたえのいいものだったんです。果実などの美味しい食べ物が見つからなときでも、とりあえずサクサクするものを食べていれば大丈夫でした。この頃にはサクサクとしたものを選好するようになっていたと推測されます。
そして人類が火の発明により料理をするようになって食生活が一変します。加熱調理ができるようになったことで、今まで食べられなかったものも食べられるようになり、食材の幅が大きく広がりました。それによって栄養豊富なものをたくさん効率的に取れるようになったことはもとより、調理をすることによって消化器官への負担が軽くなったため、消化器官が小さくなってエネルギーが節約でき、脳の巨大化や生命力の向上などの身体的な進化へとつながったと考えられています。
この過程でも食感が大事なカギを握っています。調理をすることでさまざまな食材が食べやすくなる一方で、サクサクの食感を作ることもできました。こんがりと焼いたお肉やご飯のおこげなどに代表される、メイラード反応という、熱による糖とタンパク質の反応が、香りとサクサクとした食感を作り出し、料理を魅力的なものに作り上げるわけです。良い食感の料理ができるということで、我々は好んで調理をするようになります。サクサクするものを好んでいたことで、料理という行動が定着するのに大きく貢献し、前述した進化の呼び水になったとも言えるようです。
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