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ジーンズは洗う、洗わない？リーバイス社CEOがファイナルアンサー

2014.06.19 13:00

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■洗わないのは水資源保護のためだった！

　ジーンズを洗わないことでバーグ氏が世に伝えたいこと。それはエコロジーだ。ジーンズを洗わなければ、それだけ水を節約できる。彼は自身だけではなく会社全体のゴールとしてこの目標を掲げているのだ。バーグ氏は、汚れやシミがついてしまったら、スポンジや歯ブラシでシミのついた部分を叩くようにこすることで汚れは落ち、ジーンズが臭ってきたら冷凍庫に入れて冷凍する事で殺菌され、臭いがとれるというちょっぴり信じがたいマル秘テクニックも伝授してくれた。

　きっとこの記事を読んで「何て汚いんだ！」と思う方も多数いるだろう。では長期間にわたって洗っていないジーンズが汚れも臭いもない新品同様だったらいかがだろうか？

■汚れないジーンズ、この世に現る!?

　今現在、いくつかの会社で洗わなくても汚れない、そして環境に優しい繊維や生地などの開発が行われているそうだが、その中で最も注目すべきなのは1868年に設立されたスイスの繊維企業、ショーラー社が研究している「Ecorepel」だ。

　原料にパラフィンワックス等を使うことにより、雨を含む水分や泥をも弾き飛ばす生地らしい。そして遂に今年の夏にリーバイスからこの繊維を用いたジーンズとデニムジャケットがお目見えするようだ。このジーンズやデニムジャケットを多くの人が着用したらどれ程の水が節約できるのだろうか？　そしてこれらの衣服を着ることでファッションも楽しめて環境汚染も食い止められるとしたら、それは素晴らしいことなのではないだろうか。

　ジーンズをはいたことがない、という人はあまりいないのではないかと思うほど私たちの暮らしに浸透しているこのアイテム。ショーラー社をはじめとする数々の企業に「洗わなくても清潔なままのジーンズ」を商品化してもらい、皮膚病などを心配せずに多くの人に愛用してもらいたいものだ
（文＝清水ミロ）

★番外編　ジーンズの洗濯の頻度を周囲の人に実際に聞いてみた！

　それではジーンズ発祥の地、アメリカではどれくらいの頻度でジーンズが洗濯されているのか？　アメリカ在住の筆者が身近な人々を対象に独自に調査してみました！

　年齢は17歳から83歳までの男性30人と女性20人。この合計50人の人たちは最低でも週に2回はジーンズを着用するそうだが、ジーンズをはいたら毎回洗うと答えたのは女性3名。

　そして2～3回はいて洗濯すると答えたのは21名。そして「はく時間の長さによるので何回とは言えない」、「いちいち数えないので覚えていない」、「汚れたと思ったら洗う」、「適当」という回答が19人。このクラスは男性が女性を上回った。

　そしてツワモノたちのゾーンに突入である。「なるべく洗わないようにしている」、「5～6ヶ月に1回程度」、「臭いと人に言われたら洗う」という逞しい回答をくれたのが4名（全て男性）だ。

　そしていよいよ最終ステージ！　最後に残った3人は全て男性で年齢はそれぞれ26歳、34歳、そして72歳。全く違う場所で質問をしたのだが、返答はほぼ同じで「ジーンズとはそういう(洗わない)ものだよ」、「洗うとせっかく体に馴染んだ型が台無しになるんだ」とのことだった。

　そして「臭いについて？　どうかなぁ…、嗅いでみるかい？」と言われてつい、後ずさりしてしまった。ちなみに72歳の男性は鉄道員だった父上から「ジーンズなんて洗うもんじゃない。油のシミや穴までもが男の、そして労働者の証なのだから」と教わったそうで、彼の一番年季の入ったジーンズは約9年物だったそうだ。臭いはどうだったのか聞くと「そりゃあ臭いよ！　人間の一番臭い部分をカバーしてるんだから！　最後はかあちゃんに捨てられたんだけどな」と豪快に笑っていた彼を見つめつつ心の中で（奥さん、よくやった）と思わずにはいられなかった！

参考：「COMPLEX STYLE」、「Mirror」、「Huffington Post」、「Popular Science」ほか