村人全員消失! いまだ解明されない奇怪な「集団失踪事件」5選!
■ブラジルのオウロ・ヴェルデの村での集団失踪
1923年2月5日、ブラジルのオウロ・ヴェルデの人口600人ほどの村を訪れた旅行者たちが見つけたものは、一人の村人も残されていない村の残骸であった。家や建物からは、さまざまな私物や食料品までもが残されたまま、まるで村人たちが大急ぎで村を放棄したかのように見受けられたという。
すぐに当局による調査が開始されたが、残されたヒントとなるようなものは少なく、発射残渣が残っている銃と黒板に殴り書きされた「どこにも救いはない」というメッセージだけであった。ゲリラや麻薬カルテルなどの襲撃による緊急的な避難であったとも考えられたが、それを示す証拠もなく、結局この集団失踪も不可解な謎を残したまま未解決となっている。
■ローマ第9軍団の集団失踪
紀元前65年に創設されたといわれているローマ第9軍団もまた、忽然と姿を消してしまった集団のひとつとして知られている。数あるローマ軍のなかでも、高度に訓練された最強の精鋭部隊として知られた第9軍団は、当時アフリカ、ドイツ、スペイン、イギリス、バルカン諸国など各地で活躍し、その強さと名声を鳴り響かせていた。
そして紀元2世紀、スコットランドからの攻撃に対抗するためにローマ第9軍団は前線へと出陣する。神秘的なシャーマンが古代ケルトの神に捧げるドラムを叩くなか、原始的なフェイスペイントに裸のままクマや狼の毛皮をまとい、狂ったように暴れる野蛮な戦士たちの集団ともいえるスコットランド軍を相手に、第9軍団は苦戦を強いられてはいたが勇敢に前線を北へ伸ばしていた。
しかしその進撃の途上で、ローマ第9軍団は突然その消息を絶ってしまったのである。民間人の集団ではなく、当時世界一といわれた数千人の部隊が、まるごと消えてしまった。1954年に出版され、映画化もされた『第9軍団のワシ』をはじめ、この集団失踪に関してさまざまな出版物や映像によって話題にされてきたが、いまだに決定的な結論に至ってはいない。
■南京の中国兵士集団失踪事件
ローマ第9軍団と同様に、軍の部隊がまるごと消失してしまったケースは他にもある。1939年、日中戦争の最中に南京で中国人部隊がまるごと消えてしまったのである。
中国・国民党軍の大佐であったリー・フーシェンは、日本軍からの攻撃に対抗するためにいくつもの師団を招集し、長江に配備した。重兵器をそなえた3000人もの兵士が集まり、3.2キロにも及ぶ防衛ラインを築き、来るべき日本軍の襲来を待ちかまえていた。
配備が完了し、いったん作戦本部に戻った大佐は翌朝、配備されたはずの兵士たちと連絡が取れないという報告によって起こされた。現場へ確認に行くと、配備された銃器類はそのまま残されていたが、3000人の兵士たちの姿は消えていたのである。現場には血痕などの戦闘の跡もなく、その3000人の兵士たちがどこへどうやって消えていったかは謎に包まれたままである。
その他にも、1954年に広東から上海へ向かう乗客数百人を乗せた列車が、列車ごと消えてしまった例や、100名を超えるソビエト軍が駅へ向かう途中でルートを外れ、そのまま消えてしまった例などもあり、集団消失の例は少なくはない。そのどれもが、これといった痕跡を残さず、もしくは不可解な証拠のみを残し、行き先も移動手段もわからずじまいである。UFOがらみの集団拉致という説も、パラレルワールドに落ちていったという説も、プラズマによる物理的消失であるという説も、仮説はいくらでも出てくるが、どれも決定的ではない。しかし、現実に集団消失は起きており、これから再び起きないとも言えない。謎は謎のままなのだろうが、巻き込まれたくはないものである。
(文=高夏五道)
参考:「Mysterious Universe」、ほか
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