史上初! 生まれながらの全盲者が映画監督になるドキュメンタリー『ナイトクルージング』が面白すぎる! 監督・佐々木誠インタビュー「他者とのイメージの共有…」

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■ゴーストは倒せたのか

――『ゴーストヴィジョン』の「ゴースト」とは、視覚障がい者と健常者の間にあるお互いの理解を妨げるギャップ、齟齬のメタファーだと思うんですけれど、結局ゴーストは解消できたのでしょうか?

佐々木 どうなんでしょうね。

――ラストのシーンで主人公が、ゴースト的な「◯◯◯◯◯」に、かかと落としをキメたわけですけれど……。

佐々木 あれは、かかと落としじゃないんです。

――えっ!

佐々木 映画を観た健常者の何人かから同じことを言われました。でも、シナリオを読んでいる僕の眼からは、かかと落としには見えなかった。目の見えない加藤君はそこ、細かな視覚的表現の良し悪しを判断することができないから、あのシーンで観る人との間に生じた誤解は、僕たち目が見えるスタッフの責任かもしれない。そこが、目が見える僕らと見えない加藤くんとの間の齟齬。まさに盲点でした。

――ゴースト、つまり、視覚障害者と健常者とのギャップを解消するはずのシーンで、そのギャップがあぶり出された。ゴーストが現れちゃったわけですね。

佐々木 そうですね。まさに(笑)。

――その時に、主人公が重要なセリフを口にして、そこからの結末へと流れていくわけですが、『ゴーストヴィジョン』は「視覚障害者と健常者はわかり合えない」という結論に至ったような気がして。

佐々木 観た人それぞれに解釈は違うと思うので、それでいいと思います。でも、加藤くんが結末をあのようにした本当のところは僕にもわからないんです。

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