夢をコントロールし「楽しい夢」を見るための超簡単な“2ステップ”を徹底解説!「明晰夢」を見る能力開発方法!


「レム睡眠に入ると、筋肉の活動が低下します。そのかわりに夢の中で動きまわるのです」(サラス准教授)

 いわゆる“金縛り”はこの筋肉の活動が低下している時に完全に目覚めてしまう体験であり、意識があるのにまるでベッドに縛りつけられているかのように身体が動かなくて苦しい体験を味わうことになる。

 レム睡眠中に完全に目覚めることがなければ、まるで身体が動かないことの“反動”でもあるかのように、夢の中では空を飛んだりスタントマンのようなアクションシーンを繰り広げたりと、自由闊達に動きまわる傾向が強いと言えるのかもしれない。そしてその中には深い谷底へ落下していくような悪夢も含まれているのだ。

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画像は「Wikimedia Commons」より

 

■明晰夢で悪夢の内容をコントロール

 阿鼻叫喚の大惨事を味わう悪夢はどうすれば防げるのか。

 まだ限られた研究しかないのだが、悪夢が起きていることに気づいた時、目を完全に覚ますことなく夢をコントロールする能力を獲得していれば悪夢の内容が変えられる可能性があるという。これは明晰夢(lucid dream)を見る能力であるとされている。

 意図的に明晰夢を見ることはトレーニングにより可能だといわれているが、明晰夢を医療行為として確立するための十分な研究はまだ蓄積されていない。とはいえ2019年に「Frontiers in Psychology」で発表されたメタ分析では、過去10年間の研究の数々によって、“明晰夢療法”が慢性的な悪夢に苦しむ人々を助けられる可能性があることを指摘している。

■明晰夢を見る方法

 ではどうすれば明晰夢を見ることができるのか。ブラジル・リオグランデ連邦大学の研究者であるセルジオ・アーチュロ・モタ・ロリム氏は次のように解説している。

 1、最初に、通常起床する時間の30分前に目覚まし時計のアラームを設定する。

 2、迎えた朝、アラームが鳴って目覚めても起き上がらずにそのままベッドにとどまり、明晰夢を見ようという意欲を持つ。

 もちろんこれで必ず明晰夢が見られるという保証はできないが、確率を上げることはできるという。また前夜眠る前に明晰夢について改めて考えてみるのもよいということだ。

 もし悪夢を見ていることに気づいた場合、それを止める最も簡単な方法は目覚めることだ。しかしいくつかの研究では悪夢を見ていることに気づいた場合、身体的な危険にさらされることがないと再認識することによって、恐怖感を取り除くことが可能であることが示唆されている。さらに一部の研究からは悪夢を途中からより楽しい夢に変えることさえ可能であることが報告されている。その能力を高める方法が、上記にある2ステップというわけだ。

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 忙しい生活の中では明晰夢を見る準備を整えるのはなかなか難しいかもしれないが、興味のある向きは休日前夜などに試してみてもよいのだろう。ちなみに意識的に見ようとしない限り、普通の人が明晰夢を見るのは一生に10回未満であるともいわれている。明晰夢で悪夢のストーリーを変更して楽しめるようになるとすれば愉快な体験になることは間違いない。

参考:「Live Science」ほか

文=仲田しんじ

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