遂に暗黒物質の正体が判明! 「あのクォーク」が初期宇宙から存在していた可能性…宇宙の謎がまた解けた!
宇宙空間の約27%は「ダークマター(暗黒物質)」、約68%は「ダークエネルギー」が占めているとされる。ダークマターとは、銀河の回転スピードが「観測されている物質」だけのデータから計算された速度よりも速いことから、「宇宙空間には目に見えない物質があって、重力を及ぼしているに違いない」という想定のもと考案された仮想物質だ。仮想物質ではあるが、すでにダークマターを組み込んだ「Λ-CDMモデル(ラムダ・コールド・ダークマター・モデル)」という宇宙モデルも存在し、物理学者はこのモデルと実際の観測データの折り合いをつけようと日々奮闘している。だが、その存在を示す直接的な証拠はまだ発見されていない。そのため、ダークマターはそもそも存在しない空想物質だと考える科学者も少なくないのが現状だ。
ところが、科学ニュース「Science Alert」(3月4日付)によると、英・ヨーク大学の研究者らが、ダークマターの最有力候補を発見したというのだ。その名もdスター・ヘキサクォーク(d-star hexaquark)である。
「我々の最初の試算で、dスター・ヘキサクォークの凝縮がダークマターの新しい候補になると示されました。既存の物理学になにも新しいコンセプトを付け足す必要がありませんから、この結果はエキサイティングです」
そう語るのはヨーク大学の物理学者ダニエル・ワッツ氏だ。クォーク(quark)は物質の基本的な構成要素であり、陽子や中性子は3つのクォークから構成されている。こうした3つのクォークから成る粒子は総じて“バリオン”と呼ばれ、宇宙のほぼ全ての観測できる物質を占めている。たとえば、人体もバリオンであるし、太陽、惑星、宇宙塵もバリオンである。
6個のクォークから成る粒子はダイバリオンもしくはヘキサクォークと呼ばれる。ヘキサクォークはほとんど観測されておらず、2014年に検知されたdスター・ヘキサクォークが唯一の重大な発見だった。
dスター・ヘキサクォークはボソン粒子であるため、粒子の振る舞いの記述形式であるボース=アインシュタイン統計に従う。そのため、dスター・ヘキサクォークが集まるとボース=アインシュタイン凝縮を起こすという。ボース=アインシュタイン凝縮は物質の第五の状態とも呼ばれ、密度の低いボソン粒子のガスが絶対零度近くで冷やされることで形成される。この段階ではガス内の原子が通常の振る舞いから最も低い量子状態に移行する。これは超電導や超流動現象の物理的な起源でもある。
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2024.10.02 20:00心霊遂に暗黒物質の正体が判明! 「あのクォーク」が初期宇宙から存在していた可能性…宇宙の謎がまた解けた!のページです。物理学、暗黒物質、バリオン、ヘキサクォーク、ブラックマターなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで