【未解決】忘れられた日本史上最大のUFO事件「銚子事件」の謎! 未知の金属片がバラ撒かれ… 戦慄の分析結果と衝撃展開!

「米軍は9月9日に銚子近辺で演習を実施したが、7日には行っていない。また、電波妨害の実験のため金属片をまくことはあるが、その際は大小各種の金属片を同時に落下させるはずであり、特定の小片だけ使用したとは考えにくい。ともあれ、落下物をアメリカ極東空軍に回して分析調査することとする。1週間後には返答できるだろう」

 またこのとき荒井たちは、アメリカの円盤研究会を紹介してくれるよう少佐に要請し、了解を得た。

 しかし、約束の1週間を過ぎ、1カ月以上が経っても、ラモール少佐からは一向に返答がなかった。しびれを切らした荒井が大使館に電話したところ、少佐は一言だけこう言った。

「落下物はアメリカ軍のものだった」

 荒井は食い下がったが、それ以上は一切ノーコメントだった。もちろん、提供した金属片は戻ってこなかった。

 その後1年近くたって、奨励館の松下技師から電話連絡があった。海外でも似たような金属片の破片がUFOからの落下物として記事が掲載されたというのだ。

 結局、問題の金属片が何だったのか、結論は出なかった。ラモール少佐の言葉を信用できるなら、アメリカ軍が何らかの目的で製造したものということになるが、何の目的で、どういう経緯から銚子でばらまかれたのかなど詳細は一切明らかになっていない。しかも、ラモール少佐本人が、アメリカ軍は9月7日には活動していないと述べていることや、海外でも似たような事件が起きていたことを考えると、アメリカ軍が情報の隠匿を図った可能性も否定できない。

 荒井の生前、筆者がUFOライブラリーを訪ねて銚子事件について話を聞いたときにも、アメリカ政府はUFOに関して何かを隠しているのではないかという口ぶりだったのを覚えている。だが、真相は今でも不明としか言いようがない。

参考:「日本空飛ぶ円盤研究会『宇宙機』第4号」、『UFOこそわがロマン』(並木伸一郎・岡静夫)

文=羽仁礼

一般社団法人潜在科学研究所主任研究員、ASIOS創設会員、 TOCANA上席研究員、ノンフィクション作家、占星術研究家、 中東研究家、元外交官。著書に『図解 UFO (F‐Files No.14)』(新紀元社、桜井 慎太郎名義)、『世界のオカルト遺産 調べてきました』(彩図社、松岡信宏名義)ほか多数。
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