メーガン妃問題だけではない! 血みどろ、7人の妻、喉切り裂き…史上最悪の王家のゴタゴタ8つ!

■後宮に殺されたラムセス3世

画像は「Live Science」より引用

 エジプト新王国・第20王朝の2代目のファラオ・ラムセス3世のミイラには、喉を切り裂かれたような大きな傷が残っている。古文書などの記述から、ラムセス3世は後継者をめぐる後宮の陰謀で殺害されたらしいことがわかっている。

 権勢を誇った多くのファラオと同様、ラムセス3世も複数の妻を持っていた。彼の暗殺を仕組んだのはティイという妻だったとされる。彼女は自分の息子ペンタウアーを後継者にしたかったが、ラムセス3世が指名したのは別の妻が産んだ最年長の息子(後のラムセス4世) だった。

 ティイとペンタウアーはファラオの臣下を仲間に引き込み、ついにラムセス3世の暗殺に成功する。だが、最終的にこの陰謀はすぐに露見したようで、ペンタウラー以下38人が処刑された。ペンタウラーは毒を飲んで自殺したと考えられており、彼のミイラは「叫ぶミイラ」と呼ばれ、苦悶の表情を浮かべていることで知られている。

■インカ帝国の兄弟戦争

画像は「Live Science」より引用

 インカ帝国最後の皇帝とされるアタワルパは、異母兄との内戦を経て即位したことで知られる。

 11代インカ皇帝ワイナ・カパックの時代、帝国では首都クスコ派と北部の都市キト派の間で対立が起こっていた。皇帝と皇太子が相次いで病死すると、ワイナ・カパックの息子ワスカルとアタワルパの間で後継者の座をめぐる戦いが起こった。正妻の息子ワスカルはクスコ派、側室の息子アタワルパはキト派にそれぞれ支持され、当初は平穏な分割統治が行われていた。

 しかし、自らを正当な皇帝と考えたワスカルがアタワルパに恭順を要求、これをアタワルパが拒否したことから内戦が始まる。帝国の大半を掌握したワスカルはアタワルパを捕らえることに成功するが、アタワルパは脱獄して軍を再編、ついにワスカルの軍を破った。ワスカルを下したアタワルパは自らを皇帝と宣言した。

 だが、その統治は長く続かなかった。内戦で疲弊した帝国にスペイン人のコンキスタドール、フランシスコ・ピサロの一行が来襲したのである。キリスト教への改宗を拒否したアタワルパは宣戦布告を受け、銃で武装したスペイン兵によってあっけなく帝国は敗北した。アタワルパは部屋いっぱいの金銀財宝と引き換えに自らの助命を嘆願したが、1533年に処刑された。

後編に続く

参考:「Live Science」「Wikipedia」ほか

TOCANA編集部

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