【実録】もしもコックリさんが止まらなくなったら…! 20年後に襲いかかる恐怖とは!?

 あの日、もうだいぶ日が落ちていた。「コックリさん、コックリさん、N君の好きな女子は誰ですか?」と聞くと、10円玉がぐるぐると紙の上を激しく動き出す。いつもなら特定の名前を指して止まるのに、動き回って止まらない。一人、一人と「怖いよ、どうしよう」「指を離したい」と言い始める。皆が軽くパニック状態になったその瞬間、腐った生ゴミのような強臭を感じ、吐きそうになるほどだった。同時に、全員が「お腹が痛い!」と悲鳴を上げた。キリキリするような痛みを胃に感じたが「コックリさん」は終わりの儀式をしなければ終われない。「コックリさん、コックリさん、どうぞお戻り下さい」とお願いし、十円玉が「はい」に移動してから、御礼を言わないと呪われるという言い伝えがあるからだ。

 パニックになりながらも急いで終わりの儀式を行う。十円玉が「はい」ではなく「し」「ね」と動いた。恐怖のあまり悲鳴を上げて、終わりの儀式もせずに走って逃げかえった。その後、仲良しグループの中で、その話題は禁句になった。

 あれから20年以上が経ち、日々、心霊相談に乗りながら霊能者として活動している。そんなある日、一通のメールがきた。開封しようとすると、小学校のあの時とそっくりな腐臭がしたと思ったら、突然、激しい腹痛に見舞われた。あの日の比ではない腹痛に冷や汗をかきながら、メールを開封すると画面から狐が飛び出してくるように見えた。相談内容は予感していたとおり「稲荷神社に行ってから調子が悪い」というものだった。

 これは一人では解決できないと思い、当時の拝み屋パートナーに電話をした。開口一番、拝み屋は「それ、狐じゃありませんよ」と見抜いて、電話越しに何かを唱える声が聞こえると痛みと異臭は消え去った。曰く「稲荷神社に限らず、古い神社仏閣はいったい何を祀っているか分からない。それに元はいい神だったとしても、長年、放置されていればそれは祟り神になり人に害を及ぼす」とのこと。目撃した狐の霊は、神様どころか祟り神だったのだ。

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