「あなたにはドッペルゲンガーがいて、人生に大きな影響を与えている」ハーバード大博士が断言(最新研究)
※ こちらの記事は2019年2月27日の記事を再掲しています。
自分と瓜二つの人間「ドッペルゲンガー」。日本語では“歩くコピー”という意味だ。ドッペルゲンガーの特徴としては、自分の生き写しとしか思えない姿、周囲とほとんど会話をしない、自分に縁の深い場所に現れる、などが挙げられる。古今東西、目撃例は枚挙に暇がなく、リンカーンや三島由紀夫、芥川龍之介なども遭遇していたと考えられている。
ドッペルゲンガーと遭遇すると死ぬという噂まであるように、決して縁起の良い現象ではないが、なんと近い将来ドッペルゲンガーを技術的に生み出し、利用するようになるかもしれないという。一体どういうことだろうか?
経済学博士(ハーバード大学)で、元グーグル社のデータ・アナリストであるセス・スティーブンズ・デイヴィッドウィッツ氏が、知的情報サイト「Big Think」(2月25日付)の記事でその種を明かしている。
デイヴィッドウィッツ氏によると、ドッペルゲンガーはビッグデータの中に存在するという。たとえば、あなたが体調を崩し病院にかかった場合、全患者のビッグデータの中からあなたと同じ症状を持つ「健康のドッペルゲンガー」を特定。その情報をもとに治療を組み立てることができるようになる。
この「ドッペルゲンガー・サーチ」は、amazonのレコメンドにも応用できるという。amazonがあなたと同じ読書趣味を持つ「読書のドッペルゲンガー」を探す場合、全amazonカスタマーの宇宙から、あなたと同じ本を購入している人物を特定すれば良いのだ。読書のドッペルゲンガーが、あなたがまだ読んでいない本を高評価していれば、その本はあなたにとっても楽しめる本である可能性が高い。
傾向を読み取る能力は人間にももちろんあり、先述した患者のドッペルゲンガーなどは、日々医師が行っていることと同じだ。しかし、人間の能力では参照できるデータセットが極めて少ない。経験豊かな医師であれば、若手の医師よりも参照できるデータがいくらか大きいかもしれないが、それでもコンピュータが扱うビッグデータには敵わないだろう。
データが大きければ大きいほど、あなたのドッペルゲンガーを発見できる確率は上がる。「健康のドッペルゲンガー」や「読書のドッペルゲンガー」は、あなたが持つ一部の特徴を切り取ったドッペルゲンガーでしかないが、全ての特徴が酷似している真性のドッペルゲンガーもいるかもしれない。
それはそれで面白いが、そんな完璧なドッペルゲンガーが存在するならば、あなたはあなたが思っているほど、個性的でも唯一無比でも掛け替えのない存在でもないということになる。自らのドッペルゲンガーが何人もいるとすれば、一体あなたの存在価値って……。
参考:「Big Think」、ほか
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