エイプリルフールが招いた超悲惨な3つの死!! 悪戯が引き起こす恐怖、即刻廃止すべき悪しき風習
4月1日は「エイプリルフール」だった。何かにつけてコンプライアンスが叫ばれる日本社会だが、ネットの中では4月1日はウソ情報を垂れ流してもよいという完全に理屈の通らない風潮がまかり通り、大いに盛り上がっていた。無数のサイトがこの“フェイク祭り“に便乗していたようだ。しかし、このような嘘やいたずらは時として大惨事を引き起こしかねない。万一の事態が起きたら、誰がどう責任を取るのかを考えると、悪しき習慣は廃止することが望ましい。日本人が目を覚ましてエイプリルフールを見直すきっかけとなるように、英紙「The Daily Star」が報じた恐ろしい事件3つを紹介しよう。
■復旦中毒事件=中国
2013年3月19日、中国・上海医科大学の大学院生だった林森浩は、同じく大学院生でルームメイトの黄洋が仲間とともにいたずらの計画を立てているという噂を聞き、4月1日に黄にいたずらをすることを決意したという。林は3月31日に大学の研究室からN-ニトロソジメチルアミンを持ち出し、寮のウォーターディスペンサーに注入した。
4月1日朝、黄はこのウォーターディスペンサーの水を飲んだ後に嘔吐し、復旦大学付属中山医院へ運ばれた。後日、黄は肝機能に損傷があることが判明して入院し、3日の午後には深刻な状態に陥って集中治療室に移送された。16日、黄は多臓器不全で死亡した。
4月12日に身柄を拘束された林は、寮のウォーターディスペンサーにN-ニトロソジメチルアミンを入れたことを自白した。
2013~15年にかけて、林は黄を毒殺した容疑で裁判にかけられた。第一審裁判所は、林は黄に些細なことで不満を募らせていて、それを発散させるため、黄に故意に毒を飲ませて死に至らしめたとして、殺人罪の判決を下した。2014年には林に死刑が宣告された。
林は前述の通り、エイプリルフールに黄にいたずらすることが目的だっただけで、黄を殺すつもりはなかったと主張した。そして、第一審裁判所の判決を覆すため上訴した。2015年1月8日、第二審裁判所も林に死刑を再宣告し、死刑判決は最高人民法院に提出されて承認された。そして、同年12月11日に林の死刑が執行された。
復旦中毒事件はエイプリルフールに起こった事件であるため、中国の法学界で議論を巻き起こした。林が単なるいたずらで黄を死亡させたのか、それとも計画的に殺害したのかで意見が分かれたが、裁判では最終的に後者の判決が下された。
■新婚一か月の妻の死因は?=米
1896年4月1日、米テネシー州ナッシュビルの近くに住む農夫ジョン・アーレンスは、妻を驚かせるため、エイプリルフールのいたずらを計画した。
アーレンスはボロボロの衣服をまとい、顔に白いマスクを被って、ホームレスに変装。その姿で自宅のドアをノックし、何も知らずに出てきた妻に「私はホームレスです。家に入れてください。私に食事を作ってください!」と訴えた。
次の瞬間、妻は意識を失ってその場に倒れてしまった。妻は病院に搬送されたが、1時間後に死亡した。医師は妻の死因を「恐怖」と判断した。
アーレンスは妻と結婚して1カ月しか経っていなかった。しかし、エイプリルフールだからといっていたずらしたばかりに、最愛の人を死に至らしめてしまった。悲しみと後悔に打ちひしがれたアーレンスは自殺してもおかしくないほどだったという。
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