「この世は時空を超えた宇宙精神が生み出している」シミュレーション仮説に新解釈! 森羅万象は宇宙による思考の産物か
それによると、ボストロムの仮説は唯物論を前提にしてしまっているため、全宇宙を完璧にシミュレーションできる高度な知的生命体の存在を想定せざるを得なくなっているとのことだ。一方、同研究チームの仮説解釈は、「すべては思考として表現された情報である」という非物質主義的なアプローチを取る。宇宙そのものが基礎的なアルゴリズムと“効率的言語”と呼ばれるルールに則って自己実現しているというのだ。
研究者らは“時間を超えた創発主義”という概念で、宇宙は起源を持たず、常にそこに存在してきたと説明している。宇宙は壮大な思考であり、人間も含めた全ての存在者は思考の中の思考(サブ思考)なのだという。もちろん、こうしたアイデアは量子力学の発見に洞察を得ている。
これについて、物理学者のデイビッド・チェスターは、「量子力学が我々の現実が精神的な構成物であるというヒントを与えてくれる」と指摘、「ホログラムを介して時空が出現するのを見るなど、量子重力の最近の進歩は、時空が基本的なものではないことを示唆している」と語っているが、全てが精神的な産物であるとするパンサイキズム(汎心論)と軌を一にする考え方だろう。
また同時に神学的なニュアンスも感じ取ることができる。神が「光あれ」と言えば、そこに光が生まれたように、宇宙意識のイメージが人間を含めたあらゆる存在者を生み出すというわけだ。全ては神の自己表現だとしたスピノザとも似ている。最新の量子力学の切り開く世界が、古色蒼然とした神学に近づいていくのはなんとも不思議なことだ。今後のさらなる研究を楽しみにしたい。
参考:「Big Think」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊「この世は時空を超えた宇宙精神が生み出している」シミュレーション仮説に新解釈! 森羅万象は宇宙による思考の産物かのページです。物理学、意識、シミュレーション仮説、思考実験、パンサイキズム、ニック・ボストロムなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで