魂の重さは21gじゃなかった!? 追試で「200g増加」の異常事態発生

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 魂の重さは21グラムという伝説がある。

 永遠の魂は強力な概念であり、多くの宗教の中心的な特徴であり、喪失に直面したときに深く慰める信念である。そのためか、魂の問題を信仰に委ねることに不満を持ち、代わりに魂の存在を証明するために科学に目を向ける人もいる。

 魂の重さが21グラムであることを聞いたことがある人、あるいはその事実を暗示する2003年の映画『21グラム』を見たことがある人は、ちょっと変わった実験の結果を聞いたことがあるはずだ。

マクドゥーガルの実験

 物語は前世紀末、ボストンのドーチェスターという地区から始まる。ダンカン・マクドゥーガルという評判のいい医師が、あることを思いついた。もし、人間に魂があるとすれば、その魂は空間を占めるに違いないと考えたのだ。そして魂が空間を占めるのであれば、何か重さがあるに違いない、と。

 マクドゥーガルは、それを確かめる方法はただひとつだと考えた。「私たちの仮説で考えられている物質は、死が訪れるまで身体と有機的につながっているので、ある種の重力物質であり、したがって、死の間際の人間の体重を測定することによって、それを検出できると考える方が妥当である」と、彼はこの取り組みについて1907年に発表した科学論文に書いている。

 マクドゥーガルは、当時不治の病であった末期結核の慈善病院であるドーチェスターのコンサンプティブズ・ホームと手を組んだ。マクドゥーガルは、簡易ベッドと瀕死の結核患者を収容できる大きなスケールを作った。

 結核はこの実験に都合のよい病気であった。なぜなら、患者は「非常に疲弊」した状態で死亡し、秤を揺らすような動きもなかったからだ。

 1901年4月10日、マクドゥーガルの最初の被験者である男性が、0.75オンス(21.2グラム)という急激な目方の低下で死亡したのである。そして、その瞬間に伝説が生まれた。

 実際には、次の患者は呼吸を止めてから15分後に0.5オンス(14グラム)減り、3人目は死に際に0.5オンス、そしてその1分後に1オンス(28.3グラム)という不可解な2段階の減少を示したと記録されているが、これについて語られることは少ない。

 さらに、マクドゥーガルは、糖尿病で死亡した4人目の女性のケースを、「研究に反対する人々によるかなりの妨害」があったとして除外。5人目も0.375オンス(10.6グラム)減少したが、その後体重計が故障し、この数字にも疑問が生じた。6人目は、マクドゥーガルがはかりを調節している間に患者が死んでしまったので無効となった。

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