未解決事件「肉の雨」の謎… 説明不能、怪奇肉を食べた者も
現在の科学的知見では合理的な説明のできない、いわゆる”超常現象”と呼ばれるものが世の中には数多く存在する。今から約150年前、米ケンタッキー州にてよく晴れた日の午後、突然”肉の雨”が数分間にわたって降り注いだ例もまたそのひとつだ。
当時、この事件は米国中の関心を集めたが、 今日に至るまでその正体は解明されていない。しかし今もなお、この”不思議な肉”への探求はやまず、2004年にガラス瓶入りのサンプルが発見された際には、肉片のフレーバーを再現した「瓶の中の肉風味」のジェリービーンズが配られたそうだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※ こちらの記事は2020年3月18日の記事を再掲しています。
自然には、決して説明のつかない奇妙な現象がある。1876年3月3日の明るく晴れた午後、米ケンタッキー州バース郡オリンピア・スプリングスの農夫の庭に、奇妙な落下物が発生した。それは、「肉の雨」であった――。
快晴の空から“肉片”が降ってきた
農夫アレン・クラウチの妻は、その日の午後、肉が降ってきた時に、家の玄関口で石鹸を作っていた。西から微風が吹いていたが、空は晴れ、太陽は明るく輝いていた。
その時、クラウチ夫人は、何の前触れもなく突然、肉片が「地面をたたく」ように降ってきたという。そしてその場にクラウチ家の猫が走り寄り、この不思議な肉片を数切れ食べてしまった。しかし、猫はその後ぴんぴんしていた。
この出来事は当時、「サイエンテフィック・アメリカン」誌、「ニューヨーク・タイムズ」紙および他にもいくつかの出版物で報告され、米国中の研究者がこの奇妙な現象に興味を持った。
当時、「オークランド・トリビューン」紙は「肉片は細切れで、それは小さなかけらから、大きいものは8センチほどの正方形の塊であった」と報道している。
数日後には、この説明できない「天からの贈り物」は、腐りはじめた。その肉を試しに口にした人は「それは牛肉かあるいは鹿肉のような味がする」と言ったという。
地元のハンター、ベン・エリントンは、農場に落ちた肉片を見て、もしこれが肉なら、熊肉に違いないと断言した。エリントンは、その肉から染み出たべたべたとした脂を触り、これは熊肉が古くなった時に出る液体だと説明した。
一方、地元の肉屋は、その肉を一口食べてみて「肉、魚、家畜の鳥のいずれの味もしなかった」と感想を述べた。
その後、この「肉」は採取され、分析のために「ニューアーク科学協会」の実験室に送られた。当時、サンプルをテストしたアラン・マクレーン博士の分析では、この肉状の物質は「馬または人間の乳児の肺組織」であるというものであった。
ほかにも諸説があり、その1つに、これは肉ではないというものがあった。その物質は、しばしば湿った土壌に存在する「ノストック」と呼ばれる細菌で、暴風雨の後に、肉によく似たゼリー状の塊を形成することがあるという。そしてその細菌の塊は、しばしば雨と共に落ちてくると言われている。
またある人はその肉は宇宙から来たと信じ、ある人々は神から遣わされた「恵みの食物」のような超自然的な物質である、と信じたという。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊深夜のパチンコ屋にうつむきながら入っていく謎の男達と不思議な警察官【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.09.18 20:00心霊奇妙な風習…“引っ張り合う”魂が集う墓地に佇む老婆【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.08.07 20:00心霊未解決事件「肉の雨」の謎… 説明不能、怪奇肉を食べた者ものページです。熊、クマ、自然現象、肉の雨、ハゲワシ、鷲などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで