バイデン、オバマ、レーガン…歴代大統領がホワイトハウスで心霊体験「リンカーンの幽霊を見た」「霊に足をかじられた」
エイブラハム・リンカーンといえば、イカツイ顔をしたアメリカ合衆国第16代大統領だ。日本人からすると、ちょっととっつきにくい印象を受けるのだが、実は結構、人懐っこいおじさんだった可能性がある。なにしろ、今でもちょくちょくホワイトハウスに“表敬訪問”しに来るそうなのだから。
■ホワイトハウスで出るリンカーン大統領の幽霊
ホワイトハウスは1792年10月に建立されて以来、多くの偉大な政治家たちの出船入船を見守ってきた。そんな由緒正しい歴史的建造物のいずこかに、かつての居住者のパワフルなエネルギーが滞留していたとしても不思議はないだろう。中でもダントツに有名なのが「ホワイトハウス・ゴースト」と呼ばれるリンカーン大統領の霊だ。
2009年、オバマ一家がペンシルベニア大通り1600号(ホワイトハウスの現住所)に赴任した当初、彼らは何度も奇妙な体験をしたという。国営放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、ホワイトハウス見学に来た小学生のグループに、ミシェル・オバマ大統領夫人(当時)は「夜になると変な物音がするの。夫のバラクも一緒に聞いたわ」と話して聞かせたという。また、夫妻がベッドに入っていたら、何かに足をかじられたこともあったと伝えている。
なんとも奇妙な話だが、専門家は現代にリンカーンの亡霊が現れたとしても、おかしくないと考えているようだ。民俗学者のデブラ・ラッタンジ・シューティカ氏は、VOAで次のように語った。
「リンカーン大統領は自分が命がけで成し遂げた偉業の暁に、アフリカ系アメリカ人の家族がホワイトハウスに住むようになったことを、心から誇りに思っているのではないでしょうか」
今は亡きロナルド・レーガン元大統領も、ホワイトハウス内にあるリンカーンの寝室(実際には、執務室として使用)のドアに向かい、愛犬がよく吠えていたと報告している。他にも、ジェナ・ブッシュ・ヘイガー(ジョージ・W・ブッシュの娘)は大統領官邸の住人だったとき、寝室の暖炉から1920年代のピアノ音楽が聞こえてきたというし、ウィンストン・チャーチル元首相も、リンカーンの寝室に泊まった晩、彼に遭遇したと主張したそうだ。
しかしなぜ、リンカーンの魂は今でもホワイトハウスから離れないのだろう? さまざまな説があるが、1865年、観劇中に暗殺されるという無念の死により、やり残したことが多かったからと推測する人は多い。
ジョー・バイデン大統領の報道官が、床のきしむ音で記者会見が中断されたことを受けて「たぶん、リンカーンの幽霊だ」と、肩をすくめたことも話題になった。千代田区にある日本の首相公邸も、幽霊が出るという噂があり、安倍元首相や菅元首相は入居を避けていたともいわれている。この現場は、5・15事件で犬養毅首相が、36年の2・26事件で岡田啓介首相の義弟がそれぞれ凶弾に倒れており、ほかにも政府に恨みをもつ兵隊の足音などが聞こえるといわれている。ホワイトハウスに、首相官邸…多くの歴史を見てきた建物だからこそ、いろいろな念が潜んで幽霊談が多いのは世界共通の現象なのだろう。
参考:「Daily Star」ほか
※当記事は2021年の記事を再編集して掲載しています。
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