茂みの中から“自殺した男女の霊”が向かって来て… “I県の湖畔”で起きた恐異体験とは!?

※当記事は2018年の記事を再編集して掲載しています。

茂みの中から“自殺した男女の霊”が向かって来て… “I県の湖畔”で起きた恐異体験とは!?の画像1
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 I県の某住宅街の裏手には、大きな公園と大きながあります。その公園ではバードウォッチングができるようで、野鳥観察小屋もあるようです。また駐車場も併設されていることから、近隣の住民だけではなく、多くの方がこの公園に訪れる事ができるようになっています。公園内は遊具などがあるわけではなく、ハイキングコースといった雰囲気で何コースにも分かれた遊歩道があり、公園の奥には湖を眺める事が出来る展望台まであります。

 そんな住宅街の一角にある公園ではかつて悲愴なる事故がありました。

 その昔、婦女暴行の被害にあった女性がその湖にて入水自殺をしました。さらに、その恋人であった男性も同じ湖にて追っかけ自殺をした、という事故です。

 それからというもの、湖周辺や公園内では、1人で泣く女性の姿や、彷徨う男性の姿が目撃されるようになりました。

 そこで、私はこの公園と湖を相棒のスマイル君とともに訪れてみる事にしましたが、実は、今回の探索はある意味イレギュラーな出来事でして、本来は全く別の心霊スポットに行く予定でした。ところが、目的の心霊スポットが取り壊されなくなっていたために、代案として訪れた場所であります。

 我々は、駐車場に車を停め、公園入口に向かいます。

 駐車場は当然ながら貸切です。真夜中ですから……。

 確かに、住宅街の公園と言うには規模が大きいです。ハイキングコースなんか全コースをハイキングしたらどれだけ時間がかかるのやら……。まずは、公園奥にある展望台を目指します。そして、この公園にはちょこちょこ街灯があり、探索に懐中電灯は必要ありません。

 展望台の入口にはアーチ状のゲートのようなモノがあり、この場所が展望台である。とわかりやすく区切られています。さっそく、展望台から湖を見てみましょう。

 何も見えません……当然、湖に街灯はありません。振り返り園内を見ると街灯があるのは大きな歩道だけです。夜間に野鳥を観察する人などいませんから、当然と言えば当然かもしれませんが。

 では、我々も何も見ることができない展望台から野鳥観察小屋を目指します。小さなハイキングコースをしばらく進むと野鳥観察小屋ですが、街灯がないため見えません。

 我々の歩いていたハイキングコースのすぐ近くに湖があるようで、時折、魚の音が聞こえますが、公園ということもあり、特に恐怖は感じません。

 月明かりのおかげで、少し離れたところから野鳥観察小屋を確認することができました。曇り空なら完全に迷子になっていたことでしょうかね。

 小屋の中にはいくつかの覗穴があり、そこから外を見る事が出来ますが、暗くて何も見えません。

 さて、この場所で起きた出来事はいたたまれませんが、心霊スポットとしては少々物足りないかも知れません。普通の公園ですから……。

 我々は、物足りなさを感じつつも小屋の外に出て、来た道を戻ろうとした時です。私は見てしまいました。

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 その時、「あっ……あっ……あっ……」と、「あ」を連呼したのを覚えています。私から見て右側の茂みの中から黒い人影が2つこちらに向かって歩いてきます。当然、スマイル君も確認していますが、恐怖のあまり硬直状態です。黒い影は徐々にこちらに接近してきます。よく考えると、茂みの向こうは湖です。自殺した男女の霊がこちらに迫ってきています。

 そして、ついに5メートルくらい手前まで来ました。やがて黒い影は、若い男女の表情さえもハッキリ見られるようになりました。

 スマイル「こんばんは~」

 と、スマイル君が声をかけました。すると、黒い影からも「こんばんは~」と返ってきました。

「えっ」

 幽霊ってしゃべるの?

 そのまま2人の男女は我々の前を通り過ぎ、公園出口の方へ歩いて行きました。2人は手をつないでいました。どうやら若いカップルだったようです。紛らわしい……。

 我々は、超絶に安堵しました。

 私「ビビッた……」

 スマイル「思わず挨拶しちゃったけど、返ってこなかったらどうしようかと思ったよ……」

 そして、公園自体は大したことないけど、最後に刺激の効いたスパイスがあったね。なんて会話をしながら、車を停めた駐車場へと戻ることにしました。

 公園内の帰り道に気が付いたことですが、10数メートル先を歩いている若いカップルを見ることはありませんでした。我々も少々走ったりしましたが、見つけることが出来ませんでした。そもそも、真夜中に若いカップルが湖のほとりの茂みから歩いてくるでしょうか?

 さらに、駐車場には我々の乗っていた車しかありませんでした。いくつもの複雑な状況が重なり合って起きた事なのか? それとも、見ちゃったのか? 話しかけちゃったのか?

 それはわかりませんが、1つ言える事は、2人は手をつないでいました。

 これが霊であろうと、なかろうと2人は幸せなんだな~と感じる事が出来ました。そう考えると、私には恐怖という感情が芽生えませんでした。

(文:タケル常務)

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