マヤ文明の「予言の書」が日食を完璧に的中させていた!? ドイツの図書館に眠る1000年前の古文書が明かす“超天文学”

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 マヤ文明といえば、鬱蒼としたジャングルにそびえ立つピラミッドや、あの「2012年人類滅亡説」で世界中を騒がせたカレンダーを思い浮かべる人が多いだろう。

 しかし、彼らが残した真の遺産は、石の建造物だけではない。彼らは望遠鏡すらない時代に、現代の天文学者も舌を巻くほどの精度で星の動きを記録し、日食や月食を予知していたのだ。

 その決定的な証拠が、なぜかメキシコではなく、ドイツの図書館にひっそりと眠っていた。1000年前の「マヤの天文書」が解き明かす古代のテクノロジーとは。

略奪された秘宝「ドレスデン絵文書」

 16世紀、スペインのコンキスタドールたちは中南米から大量の財宝を略奪し、ヨーロッパへ持ち帰った。その中には、黄金だけでなく「知識」も含まれていた。

 1744年、ドイツのドレスデン王立図書館に収蔵されたある古文書。樹皮紙をアコーディオンのように折りたたんで作られたこの本は、現在「ドレスデン絵文書(Dresden Codex)」と呼ばれている。アメリカ大陸に現存する最古の書物の一つであり、なんと1000年近く前に書かれたものだ。

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ドレスデン絵文書 画像は「Wikipedia」より

 一見すると、奇妙な象形文字(ヒエログリフ)と神々の絵が描かれた単なる宗教的な儀式書に見える。しかし、暗号解読のように少しずつ文字が解読されていくにつれ、この本の中に恐るべきデータが隠されていることが判明した。

 それが、金星や火星の軌道データ、そして「日食・月食の予測テーブル」である。

なぜ彼らは世界中の「日食」を当てられたのか?

 ニューヨーク州立大学のジャスティン・ローリー博士らの最新の研究によれば、この「日食・月食テーブル」の精度は、これまでの想定を遥かに超えていた。

 月食は約173日ごとに起こるが、単純な計算で予測し続けると、長い年月の間に少しずつズレが生じてしまう。しかし、マヤの天文学者たちはこのズレを「経験的(実測)」に修正し、5ヶ月や6ヶ月の不規則な間隔を巧みに組み合わせてテーブルをアップデートし続けていたのだ。

「彼らは一度でこのシステムを発明したわけではありません。何千年にもわたって観測と修正を繰り返してきたのです」とローリー博士は語る。

 その結果、このテーブルは南米だけでなく、世界中で起こる日食や月食を正確に予測できるレベルに達していた。「マヤ人自身は気づいていなかったでしょうが、彼らのテーブルは世界中で機能し、そして正確だったのです」(ジョン・ジャステソン教授)

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宇宙へのロマンか、農業への執念か

 彼らは望遠鏡を持っていなかった。すべては肉眼での観測だ(ただし、春分や夏至を正確に測るための「Eグループ」と呼ばれる巨大な天文台遺跡は持っていた)。なぜ彼らは、これほどまでに星空に執着したのだろうか?

 現代の私たちは「古代マヤ人は宇宙の真理を探求する科学者だった」とロマンチックに考えがちだ。しかし、カリフォルニア大学のヘラルド・アルダナ教授は少し違った見方をしている。

「彼らの科学的関心の核心にあったのは、天文学ではなく農業、植物学、そして医学でした」

 広大なジャングルで巨大な人口を養うためには、正確な季節のサイクルを把握し、種まきや収穫のタイミングを決める必要があった。つまり、彼らにとって天文学は「究極の実用カレンダー」を作るための手段だったのだ。

 また、このテーブルが「未来の予測」ではなく、神話上の出来事や過去の王たちの誕生を天文学的に「逆算(裏付け)」するためのものだった可能性も指摘されている。ヨーロッパでケプラーが天文学を使ってキリストの誕生年を計算したのと同じようなことだ。

 動機が農業であれ、宗教であれ、彼らが何百年にもわたって夜空を見上げ、地道なデータを蓄積し続けた情熱は本物だろう。

「マヤ人はユニークですが、『自分の周りの世界を理解したい』という点では非常に人間的です。私たちは皆、『自分がここで何をしているのか』という答えを求めているのですから」(ローリー博士)

 ドイツの図書館のガラスケースの中で、1000年前のマヤ人は今も私たちに問いかけている。スマートフォンのカレンダーに頼り切っている現代人は、果たして彼らよりも「世界」を理解していると言えるのだろうか、と。

参考:BBC Science Focus MagazineWikipedia、ほか

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